
本記事では、トヨタ自動車の2020年度第1Qを受けて、今後の株価動向はどうなるかを分析しています。
トヨタ自動車株は、8月6日に発表された第1Qの決算発表を受けて株価が上昇しています。営業損益は赤字になると踏んでいた市場コンセンサスを覆し、黒字を確保したことが大きな要因です。
個人的な見解として、トヨタ自動車株を購入検討するのはアリだと考えています。今後株価が更に上昇する鍵を握るのは、「通期決算の上方修正」と「配当金の維持」です。
ただし、トヨタ自動車の株価はヒストリカルな水準から見てやや高水準に到達しているので買い時は注意が必要です。

投資歴10年以上の元銀行員が企業実態把握、デューデリジェンススキルを駆使して分析しており、本記事で分かりやすく解説していきます
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トヨタ自動車の第1Q決算を受けた株価の反応と決算の詳細

トヨタ自動車が8月6日に第一四半期決算を発表した後、株価は上昇基調にあります。急騰とまではいきませんが、堅調に推移している状況です。
第1四半期(4-6月期)の営業利益は139億円で着地し、前年同期と比較すると▲98%と大幅減となりましたが、新型コロナウイルスの影響で世界中の工場が稼働停止に追い込まれ販売が低迷する中、巨額赤字を見込んでいた市場予想を大きく上回ったことが要因です。
以下、決算内容の詳細について詳しく見ていきます。
【販売台数】

さしものトヨタ自動車も、新型コロナウイルスの影響で連結販売台数は前年同期対比で▲50%と大きく下落しています。
【連結業績サマリー】

しかしながら、営業利益は139億円を確保しています。新型コロナウイルスの影響で販売面での影響が▲8100億円にのぼったものの、そもそもの収益力と原価・諸経費改善の実現で黒字を確保しています。
因みに、主要な国内自動車メーカー7社の営業損益・第1Q業績・販売台数見通しは以下の通りです。
21年3月期営業損益見通し | 4-6月期営業損益 | 今期販売台数見通し | 4-6月期販売台数 | |
---|---|---|---|---|
トヨタ | 5000億円(-79%) | 139億円(-98%) | 720万台(-20%) | 115万8000台(-50%) |
日産 | -4700億円(前期-405億円) | -1539億円(前年同期16億円) | 412万5000万台(-16%) | 64万3000台(-48%) |
ホンダ | 2000億円(-68%) | -1137億円 | 450万台(-6.1%) | 79万2000台(-40%) |
スズキ | 未定 | 13億円(-98%) | 未定 | 26万3000台(-64%) |
マツダ | -400億円(前期436億円) | -453億円(前年同期70億円) | 130万台(-8%) | 24万4000台(-31%) |
SUBARU | 800億円(前期2103億円) | -157億円(前年同期922億円) | 90万台(-13%) | 13万3100台(-49%) |
三菱自動車 | -1400億円(前期128億円) | -533億円(前年同期39億円) | 84万5000台(-25%) | 13万9000台(-53%) |

見ての通り、トヨタとスズキを除いて自動車会社は4-6月期は赤字決算です。その中でトヨタ自動車の底力が浮き彫りになった格好です
このデータを見ると新型コロナウイルスの影響下での自動車業界への逆風が良く理解できますが、その中でもトヨタ自動車は健闘しており、株価が上昇するのもうなずけます。
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【連結販売台数見通し】

さてトヨタ自動車の決算に戻ります。
8月6日に発表された第一四半期決算時点での連結販売台数見通しは720万台です。5月に発表した前提から、コロナ情勢を踏まえた回復基調を反映するかたちで+20万台増加しています。

見てきたように、市場予想を覆して営業利益黒字を確保したこと、販売台数の見通しを上方修正したことが、株価上昇につながっています
トヨタ自動車の株価が上昇するための鍵:通期決算見通しの上方修正、1株あたり配当の維持
第一四半期決算を踏まえて、トヨタ自動車の株価が今後、短中期的に上昇するための鍵は大きく2つあります。
・通期決算見通しの上方修正
・1株あたり配当の維持
通期決算の見通しについて、純利益を含めた全容はまだ公表されていません。
【通期決算の見通し】

新型コロナウイルスの情勢は刻一刻と変化しているため業績への影響を読み切るのは困難な側面があります。
最悪期と想定される第一四半期決算ですら黒字を計上したトヨタの収益力は圧巻です。中国を中心に需要は回復基調にあり、業績見通しが上方修正される可能性はあります。
【中国事業の概況】

成長を続ける中国事業では、なんと前年同期対比で販売台数が+14%と伸長しており、営業利益も増大しています。
想定以上の自動車販売の回復を見せれば、営業損益や当期利益が、現状の見通しよりも高まる可能性があり、その場合はポジティブサプライズとして株価上昇に貢献する可能性大です。
また同様に、今期の配当金見通しもまだ発表されていません。前年同様であれば配当利回りは3%前後ですが、もし維持となれば、市場に好感され株価が堅調に推移する可能性が高まります。
現状のマーケットや業績、および上記可能性を鑑み、トヨタ自動車は株価が今後上昇する可能性はあります。
トヨタ自動車株の買い時:現在は株価が高水準にあるためタイミングは留意

新型コロナウイルスの影響下でも黒字を確保し、今後も株価上昇を秘めたトヨタ自動車株ですが、購入する際は、高値掴みにならないように注意する必要があります。

PERは足許で13倍を超えており、大型株として低くない水準です
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まとめ:トヨタ自動車株は買い検討もありだが、買い時は注意
多くの大企業で赤字決算発表が続く中、トヨタ自動車は新型コロナウイルスの影響下でも黒字を確保しており、今後の株価上昇も期待できます。
しかしながら、株価がやや高い水準にあるため、買い時には注意が必要です。高値掴みにならないよう、値が下がったタイミングを狙いたいところですね。