本記事では、株式投資で活用できるテクニカル指標「騰落レシオ」について使い方を詳細に解説しています。
株式投資をするに当たっては、狙いを付けている個別銘柄だけでなく、株式投資市場全体の動きを見る必要があります。
もちろん、それぞれの企業の業績などによって、市場とは違う動きをすることもありますが、全体としては個別銘柄と市場全体の動きはリンクすることが多いからです。
そこで役立つのが、マーケット相場全体の流れを見るテクニカル指標です。その一つに騰落レシオがあります。

使い方を覚えて、他の指標と併せて利用することで精度の高い株式投資ができるようになります
騰落レシオの概要
騰落レシオは、株式投資マーケット全体のトレンドを見るのに適したテクニカル指標です。具体的には、市場のすべての銘柄のうち、どれだけの銘柄が価格を上げたかを示す指標です。
株価が上昇している銘柄が多いようであれば、市場全体の流れとしてトレンドは上向いていると言えます。一方で、値下がりしている銘柄の方が多いのであれば、下降トレンドを形成しています。
このように、騰落レシオは個別の銘柄における動きを示しているのではなく、株式投資マーケット全体の傾向を教えてくれるものです。

そのことを踏まえて、銘柄ごとの状況を示す指標と組み合わせるという使い方をすることで、俯瞰的な判断ができます
騰落レシオの計算方法
騰落レシオの計算方法は、一定期間のうち値が上がっている銘柄の合計を、値が下がっている銘柄の数で割り、100パーセントでかけます。
こうすることで、全体のうち値上がりした銘柄の割合を出すことができます。様々なテクニカル指標の中でも、シンプルな計算方法で出せるものです。

計算で使う一定の期間としては、1日だけということはほぼなく、9日、25日などを用いることが多い傾向にあります。また、週足によるチャートの使い方では、13週などの数値を用いて計算することもあります
騰落レシオでおすすめの設定
騰落レシオの使い方は、株式投資スタイルが短期か長中期によっても異なります。
短いスパンにおける取引を繰り返すタイプであれば、25日日程度の日数を入れて設定することが多くなっています。多くのプラットフォームでは、25日がデフォルトとなっています。
一方で、中期から長期にかけての株式投資をするのであれば、4週から13週の期間設定をすることも可能です。期間を長く設定するほど、より全体的な流れをつかみやすくなります。

一つの設定だけでなく、異なる日数を入れて比較してみるのも一つの使い方です
騰落レシオの使い方:基本的な売買サイン
騰落レシオは、100パーセントを基準とします。この場合は、株価が上昇した銘柄と下落した銘柄の数が同じであるということを示しています。
数値が100パーセントを超えれば、買われている銘柄が多く、過熱感が高まっていることを示しています。一方で、100パーセントよりも低い場合は、売られている銘柄の方が多く、株式投資相場は熱気が下がっている状態です。
このことを踏まえ、買われ過ぎと売られ過ぎの状況を読んでいきます。具体的には、レシオが120パーセントを超えた場合は、買われ過ぎの状態になっています。
そのため、売りサインが出始めると判断できます。逆に、レシオが60パーセント以下になって行く場合は、売られ過ぎの傾向が見えますので、買いに入っていくタイミングとなります。
もちろん、トレンドの状況によって、さらに天井もしくは底に向いていくこともありますし、どちらかにしばらく貼りつくこともあります。

しかし、全体として売りか買いのトレンドを見ることができますので、次の株式投資の手に備えるために役立てられます
騰落レシオの最も有効な使い方・手法
騰落レシオでは、レシオの使い方を覚えておくことで、より機械的な判断ができることになります。上記にもあるように、買われ過ぎは120パーセントが基準となり、売られ過ぎは60パーセントラインです。
押し目の場合はさらに売りが進み、70パーセント程度も行きます。その後、反転することが多いので、押し目ケースでは70パーセントを一つの節目とすることができます。
一方で底入れの感が強い時は、50パーセント程度まで行くことが多くなります。ここまで来て反転し、反転角度が強くなる場合は、トレンドの大きな転換があると見られます。
大きく株式投資をするチャンスとなります。このように、レシオのポイントを覚えておくことが、より有効な騰落レシオの使い方となりますので、まずは過去相場などで試してみて、その感覚をつかむと良いでしょう。
騰落レシオと組み合わせで使えるテクニカル指標・具体的な使い方
騰落レシオは、あくまでも株式投資マーケット全体を確認するためのものです。個別銘柄の状況を示しているわけではありませんので、個別チェックをするための他の指標と組み合わせるのが有効です。
そして、それぞれの指標の売り買いの使い方を覚えて、同じサインが出たら注文を入れるという方法を採れます。
たとえば、RSIでは売りのサインは70パーセント以上で、買いのシグナルは30パーセントを下回った時です。
同じように、移動平均線はデッドクロスが出た時に売りを入れるタイミングとなり、ゴールデンクロスが見えた時に買いとなります。

これらの異なる指標でも同じシグナルが出て、騰落レシオでもやはり同じサインが現れたら、より精度の高いものだと判断できます
騰落レシオ使い方:留意点(ダマシ回避等)
騰落レシオは、あくまでもトレンドの状況推移を表しているに過ぎません。そのため、トレンドの勢いによっては、思ったような反転が起きないこともあります。
特に底入れ局面では、大きくレシオを下げてしまい、70や60パーセントという一つの局面ではダマシが入りやすくなります。

そのため、上記のように、他の指標、特に個別銘柄をチェックするための指標を見ながら株式投資をすることが大事です
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まとめ
株式投資市場全体のトレンドを見るのに適しているのが騰落レシオです。勢いの強さや売られ過ぎ買われ過ぎの状況を確認するのにも役立ちます。
使い方はそれほど難しくありませんので、すぐに取り入れることができます。個別銘柄を見るための他の指標の使い方も覚えて、同時に利用することでより精度の高い判断ができます。