
本記事では、大型人気株である資生堂の株価が急激に下落した理由と、買い時や損切りタイミングに関して分析しています。
8月7日、資生堂の株価が前日対比▲10.31%と大きく下落。前日に発表された上半期決算結果をを受けての下落です。多くのメディアで取り上げられ注目されていますね。
私の分析によれば、資生堂の株価が急落してしまった理由として、大きく以下の4つが挙げられます。
・2020年度の上半期決算が赤字
・コロナ影響で化粧品、及びインバウンド需要が回復しない懸念
・2020年度の通期決算が赤字見込み
・減配の実施
個人的に現在の状況では買いで入りづらいと思っています。私だったら今は買いません。資生堂株をもし保有していたとしたら損切りを検討しているところです。資生堂の買いエントリーは慎重に検討すべきですね。
以下で、決算内容を詳細に見つつ、分かり易く解説していきます。

分析にあたっては、元銀行員として培った企業実態把握スキルやデューデリジェンスのノウハウを大いに活用しています。宜しければご参照下さい
※投資は自己責任でお願いします
資生堂の概要:グローバルに事業を展開し最近まで株価が上昇を続けていた優良銘柄
資生堂は、日本では知らない人がいないといっても過言ではないと思いますが、国内市場のシェアはNo1の化粧品メーカーです。
世界でも第5位の規模を誇り、約120カ国・地域で事業を展開していて、海外売り上げ比率が5割を超えるまさにグローバル企業です。
新型コロナウイルスの影響を受ける前はインバウンド需要と海外事業の成長に支えられて株価は上昇基調にありました。

2019年の業績は、中国事業の成長に支えられ通期で純利益が前年対比+19.8%と大幅増益だったものの、新型コロナ拡大による外出自粛や訪日客の大幅減少で、資生堂の業績も大きく悪化しています。
資生堂の株価が急下落した理由:2021年上半期決算の発表
そのような情勢下、決算発表を受けて資生堂の株価が急下落しています。2020年上半期決算発表を契機として8月7日の株式市場では▲10.31%と株価が大幅に下落しています。

資生堂の株価が大幅下落した理由として、以下4つが挙げられます。
・2020年度の上半期決算が赤字
・コロナ影響で化粧品、及びインバウンド需要が回復しない懸念
・2020年度の通期決算が赤字見込み
・減配の実施
2020年度の上半期決算は、新型コロナウイルスの影響を受けて大幅な赤字で着地しました。
【2020年度上半期決算の概要】

売上高は前年対比▲34.4%、営業利益は前年対比▲400億円で大幅赤字となってなるなど、非常に厳しい数字が並んでいます。
【地域別の売上高実績】

これまでの成長を牽引してきた中国は売上高がプラスに転じたものの、日本を始めとするその他の国では全てマイナス成長に陥っています。
【新型コロナウイルスの甚大な影響】

店舗営業の制限、外出自粛による百貨店などの販売減少、インバウンド需要の減退により、化粧品を始めとする資生堂商品は販売が停滞する可能性が高いです。
そもそも外出自粛で女性が化粧自体をしなくなるため、構造的な需要減退、事業減退のリスクを抱えています。
資生堂も決算資料で「主要市場でのモメンタムは更に悪化」と見立てています。
【2020年度通期決算】

こうした新型コロナウイルスの影響により、通期決算は純利益▲220億円と赤字に転落する見込みです。
また配当は業績悪化を受けて1株=60円⇒40円へと減配する計画です。

決算の内容を紐解くと資生堂は非常にシビアな状況にあると言わざるを得ず、株価が大幅に下落したのも納得できます
資生堂の決算や株価が急下落したことに対するツイッターの反応
資生堂は株式市場での注目度が高い銘柄ですので、決算発表や株価急落を受けてツイッターでも多くの反応がありました。

全体としてネガティブな見方が強いです。新型コロナウイルスの影響を考えると、やむを得ない状況ですね…
資生堂の今後の株価を占う鍵となる要素:新型コロナウイルスへの対応
資生堂が今後、業績を回復させ株価を上昇させるか否かは、当たり前ですが新型コロナウイルスへの対応が奏功するかどうか、です。
- コロナウイルスに伴って変化する顧客ニーズを捕捉
- デジタルチャネルでの販売強化
コロナウイルスによって、化粧品や美容品へのニーズが変化すると考えられますが(例:マスクによる肌荒れ)、対応する製品を販売できると強いです。
また空港の免税店や百貨店など店舗営業が大きな打撃を受ける中で、デジタルチャネルでのプロモーション・販売強化になります。

こうした課題をこなすことができれば、業績伸長・株価回復の可能性が見えてきます
資生堂は株価が急下落しているが今は買い?損切すべき?
先述した通り、新型コロナウイルスの影響を大きく受けて業績が悪化し減配され、資生堂の株価は急落しています。今のところ、資生堂を買う理由は見当たらない、というのが本音です。

構造的な赤字、新型コロナウイルス影響の深刻さから考えると残念ながら買い材料がありません。もし私が資生堂株を保有していたら損切を検討しているところ
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まとめ:資生堂の株価が下落した理由から買いは控える。保有株は損切りも
新型コロナウイルスの影響により資生堂を取り巻く環境は非常に厳しいです。化粧品事業は構造的な不況に陥る蓋然性が高いのが現状です。
従って、個人的な見解として資生堂の買いは検討しないほうが無難だと思います。株を保有している場合は、今後更なる下落リスクもありますので、私だったら損切りしてしまいます。