そばやラーメンなど、日本では昔から食べ物の宅配サービスが行われてきました。
通常、それは「出前」と呼ばれているように、ことさら話題にするほど珍しい業態ではありませんが、実は、フード宅配サービスを専門とする企業が上場を始めたのはかなり最近のことなのです。
フード宅配サービスやその仲介サイトの運営会社など、現在、フード宅配サービス関連銘柄に注目が集まりますが、今後、値上がりが期待できるおすすめの銘柄はどうなっているのでしょうか。
宅配の概要解説

フード宅配サービスとは、簡単に行ってみれば出前のことですので、今さら詳しく説明する必要はないように思えます。
ただ、最近のフード宅配サービスは、従来の出前のイメージとは違ってきているのも事実で、以前は昔ながらのそばやラーメン、それに宅配ピザなど一部のフードに限られていたのが、今ではネットやスマホの普及に伴いさまざまな飲食店や外食チェーンが参入しています。
日本フードサービス協会という日本の外食産業を束ねる団体によると、外食産業はここ最近ずっと市場を拡大させ続けており、なかでも宅配サービスがその勢いを引っ張っているとのことです。
ところが、日本の外食産業において宅配サービスの占める割合はまだまだ低く、このジャンルで先進国であるイギリや中国と比べるとその比率は半分程度に過ぎません。
ただ、それだけ今後の成長余地が大きく残されていると見ることも可能です。実際、この成長著しい市場を逃すわけにはいかないと、吉野家やマクドナルドなどの大手チェーン店が宅配サービスにかなり力を入れてきているので、その関連銘柄にも自然と注目が集まるです。
宅配の関連銘柄の株価が上昇を見込む理由

先ほどの日本フードサービス協会は、2019年には外食産業市場動向調査として、この業界での売上状況が堅調に伸長していることを発表しました。
一方、外食産業では、消費不況や賃金低下などの影響で人手不足が目立っています。それでも売上が伸び続けているのは、それだけ宅配サービス部門が引っ張っているからでしょう。
実際、フード宅配サービス市場の規模は年々拡大しており、なかでも、飲食店が直接出前を行うケースよりも、ウーバーイーツなどの新しい宅配サービスを利用するケースが増えています。
2019年10月には消費税が増税され、その結果、外食には10%の消費税がかかることになりました。一方、出前やフード宅配サービスは、外食ではなく飲食料品の譲渡ということになったため、軽減税率が適用されて消費税率は8%のままです。
これはフード宅配業界にとって追い風となり、ライドオンエクスプレスホールディングスを始めとしたフード宅配ビジネス関連銘柄の株価が高いパフォーマンスを演じています。
2020年以降は新型肺炎の拡大に伴って、外食よりも宅配サービスを選ぶ消費者がますます増えています。フード宅配だけでなく、ヤマトホールディングスなどの宅配運送業者にも注目が集まっている状況です。
宅配関連のおすすめ銘柄一覧!厳選3銘柄

フード宅配サービスの需要が増えており、その関連銘柄を始め、従来からある大手チェーン店の関連銘柄も大きく値を上げています。そのなかから厳選して3つのおすすめ関連銘柄を紹介していきましょう。
宅配関連のおすすめ株銘柄①:日本マクドナルドホールディングス
1つ目は、日本マクドナルドホールディングスです。マクドナルドといえば世界最大級の外食チェーン店ですが、フード宅配サービスにも実はかなり力を入れています。
一時は、中国製の鶏肉の消費期限切れ問題などがあって業績を落としたこともありますが、そこからの地道な努力によってV字回復を遂げました。今ではウーバーイーツにも加盟し、自社の「マックデリバリー」というフード宅配サービスが好調です。
宅配関連のおすすめ株銘柄②:ライドオンエクスプレスホールディングス
2つ目のおすすめは、釜飯の「釜寅」や寿司の「銀のさら」などのフード宅配サービスで知られるライドオンエクスプレスホールディングスです。
釜寅と銀のさらのほか、宅配寿司の「すし上等!」も手がけており、「ファインダイン」という他社のレストランなどの料理まで届ける宅配サービスまで展開しています。
宅配関連のおすすめ株銘柄③:街創造委員会
3つ目のおすすめは、「出前館」で有名な夢の街創造委員会です。フード宅配サービスの関連銘柄のなかでも代表的な存在ですが、高騰したかと思うと急落することもあるため、ハイリスクハイリターンであることには注意しましょう。
ただ、値動きが非常に大きいので、投資家からは大きな注目を集めています。
宅配関連銘柄の想定されるリスク

外食産業のなかでも特に成長が著しいフード宅配サービス部門ですが、関連銘柄のなかには、新興銘柄を中心にかなりリスクの大きな値動きを見せるものもあります。
順調に値上がりしているように見えていても、いつ急落するかもわからない新興銘柄があるので、手がける場合はリスク管理に気をつけたいものです。
宅配関連銘柄を購入するおすすめタイミング

従来のライフスタイルと比べると、単身世帯が増えるとともにほとんどの家庭が共働きの状況となっているため、フード宅配サービスへの需要が低くなることは当分考えられません。
新型肺炎の影響で外出を控える人が増えていることもあって、実際、今こそフード宅配サービスが必要されていると言えるでしょう。もちろん今後もさらに大きく成長を遂げていくことは確実です。
また、フード宅配サービス業界では、ウーバーイーツが影響力を持つ一方で各チェーン店も参入してきており、競争は激化しています。
このような状況を見ると、2021年はフード宅配サービス関連銘柄の購入におすすめのタイミングと言えそうですが、急落する新興銘柄もあり得るので動向のチェックは怠らないようにしましょう。
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まとめ

ウーバーイーツが新しいフード宅配サービスとして大きな影響力を持っていますが、今後はさまざまな企業がこの分野に参入していくと予想されますし、すでに宅配サービスを展開中の企業もこの部門を強化していくはずです。
フード宅配サービス関連銘柄への関心は今後、さらに高まるでしょう。