本記事では、国内REIT(リート)型の投資信託でおすすめの銘柄をご紹介しています。
不動産投資に興味はあるものの、リスクの高さを考えて躊躇してしまう方は多いでしょう。
都内なら中古マンションの1室でも軽く1,000万円はするため、そもそも資金が足りないことで不動産投資をあきらめている方も少なくないはずです。

そういった方は、少額からでも不動産投資が可能な国内REIT型の投資信託に投資することで、不動産へ投資することができます
尚、掲載している投資信託のおすすめ銘柄は、元銀行員として培ったデューデリジェンスの技法を駆使して選定しています。
また新型コロナウイルスの影響で市場全体の値動きが不安定になる傾向がありますので、銘柄選定においては十分にご注意ください。
投資判断のご参考・一助になれば幸いです。
(※投資はくれぐれも自己責任でお願いします)
国内REIT(リート)型の投資信託とは?
投資信託とは、ファンドに銘柄の選択や運用を任せる投資スタイルのことです。
国内REIT(リート)型の投資信託とは、そんな投資信託のなかでも国内の不動産を対象にしたものです。
そもそも「REIT」という言葉自体に、不動産(Real Estate)を対象にした投資信託(Investment Trust)という意味があります。なお、国内REIT(リート)は「J-REIT」とも呼ばれます。
国内REIT(リート)型の投資信託は、投資家から集めた資金で国内の不動産を購入し、その不動産から得られる賃料や売却益などの利益を投資家に分配する仕組みです。
対象となる不動産にはオフィスビル、マンション、ホテルなどさまざまな種類があります。商業施設、ヘルスケア施設、倉庫なども国内REIT(リート)の対象です。
国内REIT(リート)には、これらの不動産の種類のうち1種類に絞って投資する単一用途特化型と、複数のジャンルに投資する複数用途型の2種類があります。
単一用途特化型の例では、たとえば都心のオフィスビルのみを対象に投資するなどです。
1種類にジャンルを特化することで状況次第では一気に値上がりすることもありますが、逆に、状況次第では急落してしまうリスクもあります。
それに対して複数用途型では、さまざまな種類の不動産に投資するため、分散投資のようにリスクが分散できるのがメリットです。
ただ、あるジャンルの不動産が賃料アップなどで値上がりしても、投資先が分散されているためその恩恵を受けにくいというのがデメリットになります。

要は、ハイリスクハイリターンを選ぶか、リターンは少ないがリスクも少ない堅実型を選ぶかということです
国内REIT(リート)型の投資信託のメリット
上記の国内REIT(リート)型の投資信託の概要からもわかるように、国内REIT(リート)に限らずREIT自体のメリットが少額で投資できることです。
不動産のなかでも特に多くの資金が巡っているのがオフィスビルなどのビジネスに用いられる大型不動産ですが、売買単価が高すぎるため個人投資家にはなかなか手が出せません。
都心のビルや商業施設にもなると数十億円の資金が必要でしょう。ところが、REITなら、個人ではとても手が出せないこのような大型の不動産にも少額から投資できます。
国内REIT(リート)型に限らず不動産型の投資信託とはそういう性質のもので、一人一人の資金は少なくても大勢の投資家が出資するために多くの資金が集まり、高額な不動産への投資が可能になるのです。
得られた利益は出資した額に応じて分配されます。
積み立てていくタイプのものなら、月々1,000円程度で始められる国内REIT(リート)型の投資信託もあるので、大きなリターンは期待できないものの、不動産投資を始めてみたいという方にはおすすめです。
また、国内REIT(リート)型には税制面で優遇を受けられるというメリットがあります。
株式型の投資信託の場合、投資で得られた利益から法人税が引かれ、その残った分が配当として投資家に分散されるという仕組みです。
ところが国内REIT(リート)型では、投資家に利益の90%以上を分配する場合には利益に課税されない決まりです。

つまり、同じ利益なら、株式型よりも多くの分配金を手にすることができます
国内REIT(リート)型の投資信託のデメリット
メリットの大きそうな国内REIT(リート)型の投資信託ですが、不動産を対象にしている以上、避けられないリスクもあります。
まず考えられるのが、地震や火災などの災害のリスクです。特に地震の多い日本の場合、国内のどの地域であれいつ巨大地震に襲われるかもわかりません。
ただ、REITの場合、物件の耐震性能をスコアにしたうえで投資する銘柄を選定しているため、個人で投資するよりもリスクは小さいと言えそうです。
また、国内REIT(リート)型の投資信託には上場廃止のリスクもあります。運用成果だけでなく市場の需要と供給によっても変動するため、場合によってはREITの運用法人が倒産することもあるのです。
国内REIT(リート)型の投資信託の選び方
国内REIT(リート)型の投資信託を選ぶ時は、まず不動産の種類をチェックしましょう。安定したリターンが得られるかどうかはこれにかかっています。
マンションなどを対象にした住居特化型のREITは、家賃収入があるため景気の影響が少なくておすすめです。
国内REIT(リート)型の投資信託の選定では分配金も重要な指標になります。用途が同じ不動産を対象にするREIT同士を比べた時、どちらの運用が優れているかは分配金の多さで判断できるからです。
ただ、分配金のなかには物件を手放して得た売却益も含まれるため、そのせいで一時的に分配金が増えていることもあります。
過去の分配金のみで将来を図れるわけではないことに注意が必要ですが、過去の推移を調べて分配金が安定している銘柄ならおすすめ銘柄と言えます。
REITでは時価総額もチェックしておきたいポイントです。時価総額は大きいほどよいですが、1,000億円が一つの基準になります。

また、REITの純資産に対して何倍の価格であるかを示すNAV率も見ておきましょう。NAV率が1以上の銘柄が割高、1以下の銘柄が割安と見るのが一般的です
国内REIT(リート)型の投資信託おすすめ一覧!厳選5銘柄
国内REIT(リート)型の投資信託の選び方をチェックしたところで、おすすめの銘柄を5つ紹介します。投資する銘柄を選ぶ際の参考にしてください。
①インヴィンシブル投資法人
1つ目のおすすめはインヴィンシブル投資法人です。住居とホテルをメインにした5%超の分配金利回りを誇る人気銘柄です。
②スターツプロシード投資法人
次のおすすめはスターツプロシード投資法人です。中小規模の物件が対象なので時価総額は小さいですが、賃料収入が安定しています。
③星野リゾート・リート投資法人
一般の人にも有名な星野リゾート・リート投資法人もおすすめです。その知名度と分配金利回りの高さで人気があります。高級ホテルからビジネスホテルまで幅広い物件を全国に持っているのが強みです。
④日本ヘルスケア投資法人
ヘルスケアに特化した日本ヘルスケア投資法人も今後のおすすめ銘柄に挙げられるでしょう。わが国の高齢化の状況を考えると今後の需要は高いです。
➄三井不動産ロジスティクスパーク投資法人
最後に、三井不動産ロジスティクスパーク投資法人もおすすめ銘柄として挙げておきます。分配金利回りはあまり高くありませんが、倒産のリスクが低く安定しているのが理由です。
国内REIT(リート)型の投資信託を購入する際の留意点
銘柄を選ぶ際は、分配金利回り、時価総額、NAV率、それに格付けなどを参考にしましょう。

ただ、先ほどNAV率は1以下が割安と述べましたが、実際に1を下回る銘柄はそうそうありません。ですので、1を大幅に上回る銘柄だけ避けるようにしておきましょう
まとめ
個人でも少額から安全に不動産投資が始められる国内REIT(リート)型の投資信託は、投資初心者にもおすすめです。
デメリットやリスクには注意すべきですが、不動産を管理する必要もありませんし、投資商品として非常に魅力的ではないでしょうか。