高い配当利回りを誇る株式へ投資する方は多くいらっしゃいます。そこで気になるのが「国内株の配当利回り平均はどの程度の水準なのか?」という点です。
国内全体、業種別、市場別で平均値を計算しました。高配当株への投資検討で、平均が分かれば高い低いの判断ができますね。
スクリーニングツール「バフェットコード」を使って、現時点の株価で国内株の配当利回り平均を調査してみました。配当利回りが高い銘柄を狙っている方は、参考にしてみてください。
※株価は2019年1月7日末時点です
※最終的な投資判断は自己責任でお願いします
配当利回りの定義
配当利回りの以下の計算式で算出します。
配当利回り(%)=1株当たりの配当金/株価×100
来期予想か実績値か
分子の「1株当たりの配当金」を来期予想にすると、来期に受け取れる配当利回り(予想)が算出されます。株価は現時点の値をつかいます。一方で、正確に計算する場合は配当金額と株価で算出する実績値を使います。
こちらの記事で利回り平均を出す際に、来期予想で算出しています。
国内の上場株の配当利回り平均
全体では利回り平均はおよそ2%
上場銘柄およそ3500社が対象で、配当利回りの平均値は2.02%です。
業種別では「石油・石炭」が5.56%、「建設」が3.27%で利回り平均が高い
業種別にして算出してみました。
高かったのは「石油・石炭」で5.56%、次いで「建設」で3.27%です。低かったのは、「証券、商品先物取引」で0.46%、「医薬品」で1.16%です。「情報通信」
社会インフラに近く比較的安定しやすい業種が高く、そのときどきで業況が安定しない業種が低い傾向にあります。
【業種別の配当利回り平均値】
業種 | 社数 | 平均利回り(%) |
石油・石炭製品 | 12 | 5.56 |
建設業 | 154 | 3.27 |
銀行業 | 81 | 2.84 |
輸送用機器 | 92 | 2.74 |
繊維製品 | 53 | 2.58 |
不動産業 | 122 | 2.58 |
金属製品 | 86 | 2.58 |
非鉄金属 | 34 | 2.58 |
その他製品 | 106 | 2.57 |
化学 | 209 | 2.54 |
卸売業 | 314 | 2.54 |
機械 | 224 | 2.49 |
保険業 | 12 | 2.48 |
鉱業 | 6 | 2.10 |
ゴム製品 | 19 | 2.08 |
鉄鋼 | 43 | 2.07 |
ガラス・土石製品 | 54 | 2.05 |
その他金融業 | 33 | 2.02 |
電気機器 | 243 | 1.96 |
倉庫・運輸関連業 | 36 | 1.89 |
パルプ・紙 | 24 | 1.85 |
精密機器 | 50 | 1.74 |
サービス業 | 420 | 1.58 |
食料品 | 121 | 1.54 |
水産・農林業 | 11 | 1.54 |
小売業 | 346 | 1.52 |
電気・ガス業 | 24 | 1.45 |
陸運業 | 61 | 1.44 |
海運業 | 13 | 1.32 |
空運業 | 5 | 1.24 |
情報・通信業 | 407 | 1.19 |
医薬品 | 63 | 1.16 |
証券、商品先物取引業 | 41 | 0.46 |
全体 | 3519 | 2.02 |
市場別の利回り平均はマザーズ以外でほぼ平均水準
市場別では利回り平均に大きな差はありません。東証JQGとマザーズが他市場と比較して低いくらいです。
市場 | 社数 | 平均利回り(%) |
東証1 | 2106 | 2.15 |
東証2 | 489 | 2.15 |
ジャスダック | 669 | 2.12 |
東証JQG | 36 | 0.41 |
マザーズ | 219 | 0.39 |
まとめ:配当利回りを狙うときは平均値が高い業種に銘柄を絞る
業種で見ると傾向が見えきました。高配当株を狙う場合は、全体平均よりも高い業種に絞って、配当利回りが高い銘柄を狙うというスクリーニング方法が効率が良いでしょう。
下記の記事では、高配当株のランキングについてご紹介しています。ぜひご参照ください。