サイトアイコン 株式投資アナリティクス@金融×戦略コンサル

【2021年最新版】中外製薬の株価は今後どうなる?今が買い時? | 株式投資アナリティクス@金融×戦略コンサル

(株式投資アナリティクス編集部)

株式投資で着実に利益を得るためには、あらかじめ狙いを定めた銘柄についてしっかりと情報収集を行うことが不可欠です。

以下では、東京証券取引所に上場されている銘柄の中から、製薬業界における代表的な企業の一つである中外製薬を取り上げて、企業概要や足元の状況、株価の動向などを紹介していきますので、当社に関心があるという方はぜひ参考にしてみてください。

企業・ビジネスの特徴

中外製薬とはどのような銘柄であるのかを理解するために、はじめにその企業概要と事業の特徴について見ておくことにしましょう。

企業の概要

中外製薬の起源は、第二次世界大戦前の1925年に設立された中外新薬商会です。1943年に現社名に変更して以降、今に至るまで中外製薬として製薬ビジネスを中心に事業を拡大してきました。1996年には米国の大手製薬メーカーであるメルク社との間で中外MSDを立ち上げるも、1999年に合弁を解消。その後、業界における競争の激化を受けて、2002年にスイスのロシュ社との間で戦略的アライアンスを締結し、その傘下に入ることになりました。このロシュ社は、中外製薬が設立されるより前の1924年にはすでにNSY合名会社(その後、日本ロシュに商号変更)という日本法人を作って国内に進出していたのですが、アライアンスの締結によって、この日本法人は中外製薬と合併しています。そのため、現在の当社は、前述した中外新薬商会に加えて、NSY合名会社にも起源を求めることができます。

実質的にはロシュ社によって買収されたという側面が強かったものの、当社としてはあくまでも対等な立場での提携というスタンスを維持しており、その後も当社の株式は東証第一部への上場を維持しています。2014年12月には新たなスローガンとして、「創造で、想像を超える。」を公表し、今後の事業の拡大に向けて、さらなる取り組みが期待されているところです。

事業の特徴

中外製薬の主な事業は、医薬品の研究、開発、製造等であり、ロシュグループが有する創薬品と、従来の中外製薬の強みであったバイオ医薬による開発力を活かした開発パイプラインが当社の強みです。主力製品は、「がん」、「骨・関節」、「腎」という3つの領域における医薬品が中心で、創業以来1世紀に及ぶ長い歴史の中で数々のヒット製品を世に送り出しています。それ以外にもインフルエンザの特効薬としてニュースなどでもたびたび取り上げられるタミフルや、免疫抑制剤のセルセプト、血友病A治療剤のヘムライブラなども当社を代表する製品です。

なお、当社は、かつては一般大衆薬事業も手掛けていましたが、2004年に当該事業はライオン社に営業譲渡されています。それまでは、バルサンやグロモント、中外アルペン、中外胃腸薬といった製品の製造、販売を手掛けていたため、今でも中外製薬と聞くとこれらの名前やテレビCMなどを思い出すという方も少なくないのではないでしょうか。

直近の主要な動向

続いて、中外製薬の最新の決算の状況や、関連するニュースを紹介します。

最新の決算の詳細

公表されている通年ベースでの最新の決算は、2019年12月期のものです。当期の決算状況を見ると、売上高が6,862億円、営業利益が2,106億円、経常利益が2,079億円、純利益が1,576億円となっています。前年度と比較すると、売上高は約18パーセント、営業利益に至っては約69パーセントも増加しているのですが、その背景には、自社で開発した新薬が、提携先であるロシュのグローバルな販売網に乗って世界で販売を伸ばしているという事実があります。なお、日本企業の多くが3月末が決算期となっているのに対し、当社の場合は12月末が決算期ですので、その点には留意しておくようにしましょう。

関連するニュース

2021年1月に入って、中外製薬の2020年12月期の業績に関するニュースが出ています。それによると、当社の本業のもうけを示すコア営業利益が、前期から約3割ほど増えて2,900億円ほどになったとのことです。当社が手掛ける抗リウマチ薬や血友病治療薬といった医薬品の販売が好調で、4期連続で最高益を更新することが見込まれています。また、足元では新型コロナ感染症の治療薬の開発にも取り組んでいると報道されており、その動向にも注意が必要です。

今後の株価推移予想・投資判断

中外製薬の株価は、2020年に入って世界中で多くの感染者を出した新型コロナウイルス感染症の猛威によってマーケットがクラッシュした同年3月のいわゆるコロナショックを受けて、一時3,500円を下回りました。しかし、好調な業績を背景にそこから徐々に値を戻し、2021年1月に入ってからは6,000円近くの水準で推移しています。

足元の株価は、ROAやROEを使って導かれる理論株価と比べても妥当な水準である上に、今後も引き続き好調な業績が見込まれていることから、これらから当社に投資する場合には、「買い」から入っておいてよいでしょう。ただし、新型コロナウイルス感染症の影響が拡大し続けている中、世界経済が変調をきたす可能性は常にあるため、もしネガティブなニュースが出た場合には、思い切って「売り」に転じるというのも一案です。

投資する上で想定される当社の事業リスク

中外製薬は、グローバルに激しい競争が行われている製薬業を中核事業としているため、常に競合他社の脅威にさらされています。もし他社が当社の主力製品よりも優れた新薬を開発した場合には、それにシェアを奪われて売上が大きく落ち込んでしまうリスクを抱えているという点に注意するようにしましょう。

また、新薬の開発は必ずしも成功するとは限らないため、当社が開発中の新薬が結果的に承認されずに開発断念に追い込まれるというリスクもあります。加えて、前述したように、足元の当社の好業績は、ロシュ社の巨大な販売網に支えられているという側面があります。従って、万が一将来的に提携が解消されるような事態になれば、それによって業績にネガティブなインパクトが生じかねないということも頭入れておかなければなりません。

まとめ

以上で見てきたように、中外製薬の株価は好調な業績に支えられて堅調に推移しています。また、世界的な人口増加を受けて、医薬品の需要はさらなる拡大が見込まれるため、将来的にも当社は順調に成長し続けることが見込まれます。

短期的なリスクには注意する必要がありますが、株式投資を行う際には、ここで紹介した内容を参考にして、当社を投資先の候補の一つとして検討してみるとよいでしょう。

モバイルバージョンを終了