【2021年最新版】ビーイングホールディングスの株価は今後どうなる?今が買い時?

(株式投資アナリティクス編集部)

将来を見据えて、資産運用に興味を持つ人が増えてきているといわれています。資産運用にはさまざまな種類がありますが、代表的なもののひとつが株式投資です。しかし株式投資は適当に株を買って儲かるほど甘いものではありません。大損しないためには株式を買おうとしている会社の内情や将来性を見極める必要があります。本記事ではビーイングホールディングスという会社について分析していきます。

企業・ビジネスの特徴

基本情報

ビーイングホールディングスは石川県に本社を置く企業で、1986年に設立されました。設立当初は社員1名、車両1台という本当に小さな個人事業も同然といった状態でのスタートでしたが、そこから順調に業績を伸ばしていき、現在では従業員数800名以上というとても大きな会社へと成長しました。ビーイングホールディングスはどのような事業をおこなっているのかというと、大きな柱となっているのは物流事業です。もともと河内物流有限会社という会社だったということもあり、物流関連の事業は現在においてもビーイングホールディングスにとってもっとも重要なものとなっています。

物流事業と聞くと、お客様から依頼された荷物を指定された場所へ届けるのが仕事という認識を持っている人が多いでしょう。確かにそれも大事な物流の仕事ではありますが、ビーイングホールディングスではそれ以上に物流の管理システムを開発し、提供することも大事な仕事のひとつとなっています。たとえば手掛けておる業務のひとつである「SCM業務」では、複数の企業や拠点に荷物がまたがる場合であっても、荷物の状況を共有するシステムを開発し、提供することによって余剰在庫をゼロにすることができる、としています。在庫は必要以上に抱えると、それだけ置き場所を確保しなければいけないですし、財産ということで税金にも響きます。余剰在庫を減らせるということはそれだけ管理費を削減できるということになりますし、さらに税金対策にもなるでしょう。

運搬している荷物は、食品、医薬品、化粧品、日用品というように生活必需品がメインとなっており、その強みを生かして大手スーパーやドラッグストア、コンビニなどの物流センターの運営も行っています。主な企業をあげるとクスリのアオキ、三菱食品、PALTACなどでこういった企業と太いパイプを持っていることは大きな強みといえるでしょう。

物流以外の事業も展開
ビーイングホールディングスが手掛けている事業は物流だけではありません。例えば北陸地方を中心に、「株式会社オリエンタル」という観光事業も展開していて、配車サービスや観光プランの提案、さらには貸し切り車両の手配やタクシーの配車サービスなどもおこなっています。そのほか保険代理事業、不動産事業、自動車整備事業など手広く事業を展開しており、物流以外の分野でも徐々に存在感をアピールし続けていっています。事業拡大は未来への布石と社長のメッセージにもあり、事業展開は今後も積極的におこなわれていくことでしょう。

直近の主要な動向

ビーイングホールディングスの直近の動向としては、やはり2020年12月15日に東京証券取引所の二部に上場したことがとても大きなニュースとなりました。ちなみに東京証券取引所の二部に上場するには、株主が800人以上存在することや、時価総額が20億円以上であることなど厳しい条件が課せられています。その条件をクリアし、上場できたということはそれだけでビーイングホールディングスには企業としての底力があるという大きなアピールとなります。

そしてこれまでビーイングホールディングスという企業を知らなかった多くの人たちに注目されることにも繋がります。上場するということはブランドイメージのアップに繋がるだけではなく、知名度の上昇にもなる、というわけです。多くの人に注目されてこれから株価がどのように推移していくのか注目しておきたいところです。ビーイングホールディングスの業績に関してですが、いまのところ堅調に成長していると考えられます。2019年度と2020年度の決算を比較すると、売上高がおよそ1,621億円からおよそ1,840億円に、最終益はおよそ409億円からおよそ461億円にと、いずれも10パーセント以上上昇しています。

今後の株価推移予想・投資判断

地方の会社が二部に上場したということで注目されているビーイングホールディングスですが、物流事業というのは私たちの生活にはなくてはならないものであり、景気に左右されない事業となっています。ビーイングホールディングスは現在のところ黒字を維持し続けており、今のところ大幅に業績が落ち込むような材料は見受けられません。したがって株価も今後しばらくは大きく値を下げることはないでしょう。

しかしながら物流業界というのは技術開発をして大ヒットする商品を生み出す、といったことはありません。堅実な事業ではありますが、その反面爆発的な成長もあまり見込めない業種といえるでしょう。したがって長期的に運用するつもりであれば購入する価値はありますが、短期的に売り買いして利益を出そうとするのであれば、あまりおすすめはできません。

投資する上で想定される当社の事業リスク

ビーイングホールディングスが抱える事業リスクとしては、物流業界全体が直面している問題が挙げられるでしょう。ネット通販がすっかり一般の人たちにも浸透し、物流の存在意義はとても高まっています。その点は好材料なのですが、その反面小口配送が大幅に増えたことから運送事業の業務そのものは以前とは比べ物にならないほど激務になりました。その結果どの会社も深刻な人材不足とドライバーの高齢化という問題を抱えています。

これらの問題を解決するには大幅な改革が必要です。具体的には倉庫システムのデジタル化、そしてさらに将来的にはドローンによる配送や配送トラックの無人化・自動化などが視野に入ってくるでしょう。こういった技術革新ができなければ競合他社に大きく後れを取り、株価も落ち込んでいくかもしれません。

まとめ

ビーンぐホールディングスは主に物流を手掛ける会社であり、2020年12月に東証二部に上場した今後注目されるであろう企業です。物流事業は今後も衰退していく材料は見られないことから、株価は堅調に推移していくでしょう。

その反面爆発的な値上がりは期待できない分野です。長期的な取り引きをするならば買いですが、短期で売り買いする人にはあまり向いていないかもしれません。