【2021年最新版】アドバンテストの株価は今後どうなる?今が買い時?

(株式投資アナリティクス編集部)

株式会社アドバンテストは主に半導体デバイスの測定機器を開発販売している日本の企業です。同社は自動テスト装置の開発分野においては2008年に世界第一位になった実績もあります。

株式会社アドバンテストは東証1部上場も果たしているなど規模な大きな会社です。そこで同社の銘柄は買いなのか、事業内容や今後の動向などについてまとめて解説をしましょう。

企業・ビジネスの特徴

株式会社アドバンテストは1954年の12月2日に設立された半導体デバイスの測定器開発メーカーです。同社は企業理念として先端技術を先端で支えることを掲げて活動を50年以上も企業活動を開始。半導体試験装置においては国内だけでなく、台湾や韓国などの海外向けに輸出を行っています。実際に同社の売上の8割は半導体装置の海外輸出事業が占めています。主な事業内容ですが半導体や部品テストシステム事業や、メカトロニクス関連の事業を中心としています。例えば半導体分野ではスマートフォンやパソコンなどに搭載されている半導体の動作をテストする機器の製造を行っています。同社ではV93000というテスタを開発しました。V93000は車載デバイスやマルチコアプロセッサデバイスなどのテストを行うことができる機器です。さらにゲームに仕様するGPUやスマートフォン用のディスプレイなどのSoC半導体のチェックにもV93000は使われます。

同社が開発した半導体テスト用装置は人々の生活と直結しています。例えば自動車の半導体をチェックし、安全な走行ができる車開発の手助けを行っています。さらにデジタル家電においては画像処理や、お掃除ロボットの自走機能などが正常に動作するように半導体チェックを用いてサポート。あらゆる機器が正常に動作するためには半導体のチェックは必須です。株式会社アドバンテストは人々が安全にデジタル機器を使えるように支援を行っている企業です。

株式会社アドバンテストではグローバルサービスもいくつか展開をしています。例えばコンサルティングサービスは半導体試験においては、量産サービス立ち上げサービスを利用可能です。量産サービス立ち上げはITデバイスの設計開発から、工程の立ち上げまでを同社がバックアップします。IT製品を時短して市場に投入できるため、量産立ち上げ工期を短縮してコストの削減が行なえます。さらに半導体の量産や評価などができる同社の専門エンジニアがデバイスの量産等を一貫して行います。他にも同社ではカスタマサービス契約を行っています。カスタマサービス契約は株式会社アドバンテストの専任エンジニアが契約企業に対して技術的なサポートを行い、作業効率の情報を手伝うものです。なおプラットフォームにより支援内容などは変化します。主なサポート内容はモジュールの交換作業やソフトウェアのアップデート、校正や予防保守です。カスタマサービス契約は日本だけでなく海外にも対応可能です。現地サポートではシステムのオーバーホールやシステム移設などに対応できます。

同社で扱っている製品はオンラインサポートにも対応可能。独自のネットワークを活かして同社の技術エキスパートチームが、自社製品に関するトラブル等を解決します。さらにセキュリティネットワークに関しては「secureWISE」を導入し、半導体工場のビッグデータを保護も実現。顧客に対して製品の提供だけでなしっかりしたバックアップサービスも提供します。株式会社アドバンテストでは新規事業製品として無線データロガー「AirLogger」の開発もしています。AirLoggerとは各種データを取得するための装置です。例えば車にAirLoggerを取り付けておけば、電圧計測や温度、荷重などのデータをPCで収集できます。またひずみ測定器を用いれば、被測定物の金属が伸びたり縮んだりする現象を数値化することが可能です。これにより被測定物全体の負担を改善して耐久性を高めるための改善を行えます。

株式会社アドバンテストは半導体に関わらず多くの測定器を開発販売しているため、活動範囲は幅広い企業です。

直近の主要な動向

株式会社アドバンテストは2021年の1月28日時点で2021年の3月期の連結営業利益が予想を上回る14.1%の上昇を見せています。利益上昇のポイントになったのは高性能スマートフォンや産業機器などの売上が改善されたことに関係します。スマートフォンや産業機器は半導体を使用しています。そのため株式会社アドバンテストの展開する半導体の試験装置需要が増えました。これによって去年の10月時点での利益を上回り、前年比670億円も上昇しました。またコロナウイルスの影響によって同社の自動車の半導体試験装置事業は低迷しています。しかしその一方でリモートワークの拡大により、ITに関係するデジタル機器関係の半導体需要が増えました。産業分野においてはデジタルトランスフォーメーション導入の加速により、半導体テスターの需要も増えているなど同社の事業は好調です。

また株式会社アドバンテストでは新規事業として半導体のシステム全体をテストするシステムレベルテストを行っています。システムレベルテストの受注も伸びており、売上も前4Q260億円まで伸びました。

今後の株価推移予想・投資判断

株式会社アドバンテストではコロナウイルスの影響に伴い、新たにナノスカウターという機器を開発しました。ナノスカウターは唾液を利用して5分でコロナウイルスに感染をしているのか判定する機器です。ナノスカウターはナノ単位の小さな穴が空いたナノポアという電流を使ってウイルスを判定します。

同社はコロナウイルスの影響に対応できる機器の開発力もあります。そのため状況の変化に対応した製品開発ができることから、今後株価も上昇する可能性が高いです。また半導体需要が高まったことから同社の業績は好調です。さらにスマートフォン市場では5Gの登場によって、さらに半導体需要が高まっています。株式会社アドバンテストとIT関係の近況を見てみると、今後も伸び率は高まると期待できます。

投資する上で想定される当社の事業リスク

株式会社アドバンテストは半導体のテスタを開発している企業だけにITや産業分野と深く直結している企業です。半導体はパソコンやスマートフォン、産業機械等に使われているものです。

そのためIT機器や産業機械の需要があるうちは株式会社アドバンテストの株価も上昇志向にあります。反面半導体などの需要が減ると同社の株価は下落してしまうので注意が必要です。同社の銘柄を購入するのであれば、IT機器や産業機器などの需要動向といった情報を収集をしておきましょう。

まとめ

株式会社アドバンテストは日本だけでなく海外に半導体の輸出を行っている企業です。そのため顧客の数は多く活動範囲も広いため、今後の事業活動に期待ができます。

2021年の段階で同社の利益も好調なため、今後の株価上昇も期待できる銘柄です。ただし産業分野やIT分野からの影響が大きいため、情報収集をしつつ同社の株に投資を行いましょう。