この記事では、国土強靭化によって今後成長および株価上昇の可能性があるおすすめ銘柄を紹介しています。

「国土強靭化」は、日本政府によって推進されている防災・減災やインフラ老朽化への対策であり、多大な国費が費やされています。

この国土強靭化の恩恵を受ける業界が、建設・不動産です。株式市場においても、一大テーマとして注目を集め、総じて株価は堅調に推移しています。

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自然災害大国であり、高度経済成長期に構築された交通インフラの多くが刷新時期を迎えている日本で、国土強靭化は建設・不動産業界に大きな潤いをもたらすため有望なテーマです

以下で、国土強靭化およびおすすめの銘柄について詳しく解説していきます。




国土強靭化とは:”レジリエンス”を高めるための国策

国土強靭化とはそもそも何なんでしょうか。一言で説明すると、「強くしなやかな国土、経済社会システムを構築する」ということです。

「強靱な国土、経済社会システムとは、私たちの国土や経済、暮らしが、災害や事故などにより致命的な被害を負わない強さと、速やかに回復するしなやかさをもつこと」を目標に掲げています。

「強さ」と「しなやかさ」を持った安全・安心な国土・地域・経済社会の構築に向け、PDCAサイクルを 繰り返し見直しながら、国土の健康診断を行い、国土の強靱化を推進します。

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具体的な施策としては、防災・減災のためのインフラ整備、災害からの迅速な復旧、老朽化したインフラの補修が挙げられます

【ご参考】内閣官房国土強靭化推進室「国土強靭化とは?」

国土強靭化は建設・不動産業界に大きな恩恵をもたらす

国土強靭化政策によって、防災・減災のためのインフラ整備、災害からの迅速な復旧、老朽化したインフラ補修が進められると、建設・不動産業界に大きな恩恵がもたされます。

当然ですが、インフラ整備・補修は建設業者が担います。国土強靭化政策が進みインフラ整備や補修について政府から建設・不動産会社がプロジェクト案件として受注します。

受注によって得た収入が、建設・不動産会社の売上や利益につながります。つまり極論すると、建設・不動産業界は、国土強靭化によって必ず大型の案件がある状態が続くわけです。




2018-20年の国土強靭化3カ年緊急対策は総事業費7兆円

実際に、国土強靭化で政府が総事業費を拠出している例として、国土強靭化3カ年緊急対策があります。

政府は2018年12月14日、総事業費約7兆円に上る「防災・減災、国土強靱(きょうじん)化のための3か年緊急対策」を閣議決定した。

2018年7月豪雨など全国で相次いだ大規模な自然災害を踏まえ、20年度までに河川堤防かさ上げや交通インフラ網整備など計160項目の対策を推進する。

今後3年は公共事業予算の大幅な増額が見込まれる中、円滑かつ適切な執行が課題となる。

安倍晋三首相も「スピード感を持って進める必要がある」と関係閣僚に対応を指示した。

総事業費の内訳を見ると、堤防かさ上げなど防災・減災を目的とするインフラ整備に約3・6兆円、生活インフラの機能維持を目的とする交通網整備などに約3・4兆円を投じる。

財源は3・5兆円前後を国費で賄うほか、残りを国の財政融資(約0・6兆円)、国庫補助事業などの民間負担(約0・3兆円)や地方自治体負担(非公表)などで賄う。

総事業費には災害復旧費を中心に構成する18年度第1次補正予算の分(約0・3兆円)も含まれる。

出典:日刊建設工業新聞

3年間で7兆円もの財政出動があり、端的に言うとこの資金が建設・不動産業界への工事費として支払われ、売上・利益の増加に繋がっています。

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このように建設・不動産業界は、単なる旗振りではない実費を伴う「国土強靭化」によって多大な恩恵を受けています

2021年以降も国土強靭化向けの予算は確保

2020年の3か年のみならず、2021年以降も、継続的かつ安定的に国土強靭化のために予算を確保する旨も、既に決定しています。

政府は国土強靱化対策に充てる公共事業予算を安定的、持続的に確保する方針を固めた。2019年6月21日の臨時閣議で決定した「経済財政運営と改革の基本方針2019(骨太の方針)」に明記。

時限措置として予算を大幅に積み増し進めている「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」(18~20年度)の終了後も、中長期視点で必要な予算を確保する必要があるとの考えを示した。

骨太の方針では国土強靱化対策の進め方を明らかにした。当面は3か年緊急対策の着実な実施に集中し、官民で堤防整備や既設ダム改良、高速道路暫定2車線区間の4車線化、鉄道河川橋梁の流失防止対策などを急ぐ。

政府は19年度と同様に20年度の当初予算でも時限措置として特別計上枠(臨時・特別の措置)を設け、緊急対策の財源に充てる。

緊急対策が終了した21年度以降も、中長期視点で国土強靱化対策に十分な予算を確保し続けていく。

骨太方針に「3か年緊急対策後も(昨年12月に改定した)国土強靱化基本計画に基づき必要な予算を確保し、オールジャパンで対策を進める。国家百年の大計として災害に屈しない国土づくりを進める」との考えを盛り込んだ。

出典:日刊建設工業新聞

災害大国である日本においては大義ある政策と言え、将来的に、建設・不動産業界に安定的な利益をもたらす可能性が高いと言えるでしょう。

インフラの老朽化が進み整備・補修ニーズ大

国土強靭化が株式市場で一大テーマとして語られる所以はまだあります。

【国土交通省:社会資本の老朽化の現状】

出典:国土交通兆「インフラメンテナンスや国土強靭化の推進について」

上記の国土交通省の発表を見て頂くと分かる通り、日本列島におけるインフラ全体は現在、メンテナンスの必要性に迫られています。

放っておくと2023年までに、道路橋の43%、トンネルの34%、河川管理施設の43%が建設後50年以上経過することになります。2033年には更にインフラの老朽化が進む見込みです。

現在の交通インフラは、高度経済成長期に一気に構築されたため、 この先5-10年で老朽化し限界を迎える建設物が集中してしまっている状況です。

こうした老朽化インフラへの対策は急務であり、国を挙げて「日本国土のメンテナンス」への関心が高まっています。国土強靭化の一環として建設・不動産会社へ事業が委託され、同業界は更に潤う可能性が濃厚です。

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「国策に売り無し」と言われますが、 事業費の大きさ、今後のポテンシャルからしても、国土強靭化は株式投資家にとっては無視することができない一大テーマです




国土強靭化銘柄のおすすめ一覧!厳選6銘柄

国土強靭化について説明してきました。ここから建設・不動産業界を中心に株価が上がる可能性があるおすすめ銘柄についてご紹介します。

国土強靭化銘柄のおすすめ①:ショーボンド

ショーボンドホールディングスは、 橋梁、道路などインフラ補修工事に特化した建設会社です。補修材料の開発・販売から施工まで一貫で対応しています。

先述した通り、今後日本全土のインフラが老朽化していく中で、インフラ補修のためのプロジェクト受注が予想され、同社は大きく予想する可能性が高いと言えます。

直近では、阪神高速から大型補修工事を受注、2019年9月末受注残は689億円(前年同期比58・6%増)まで積み上げています。補修工事の進捗も順調に進んでおり営業利益は着実に増加しています。更に連続増配中です。

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国土強靭化のテーマ株として株式市場でも注目を集めており、株価も右肩上がりで上昇しています

国土強靭化銘柄のおすすめ②:大林組

大林組は大手ゼネコンの一角で、土着である関西を中心に首都圏でも大型建築・土木で多くの実績を残しています。不動産開発や海外展開もにも積極的です。

ゼネコンである大林組も、国土強靭化によって恩恵を受ける可能性が高い企業の一つです。特に、関西地方に強いので、大阪万博に向けての建設需要取り込みが期待できます。

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東京オリンピック後の需要落ち込み懸念があるため投資家に敬遠されがちで、PERは7.34倍と割安感があります。買い時ですね

国土強靭化銘柄のおすすめ③建設技術研究所

建設技術研究所は、建設コンサルサービスを提供しており、市場シェアは建設コンサルにおいて上位を誇ります。日本初の建設コンサルティング会社です。

河川、道路の建設に強みをもち、技術士など資格保有者の比率も高くハイレベルな人材がそろっているのが特徴です。

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港湾、海洋、ダム、砂防、上下水道などの調査・設計を手掛けており、国土強靭化のトレンドに乗って業績を大きく拡大するのではないかと投資家から注目されています

国土強靭化銘柄のおすすめ④ライト工業

ライト工業は、土砂災害を防ぐための斜面・のり面対策、地盤改良薬を活用した補修・補強を手掛ける建設会社です。

台風や豪雨などの自然災害で土砂崩れなどが発生しないよう、同社の技術や工事ノウハウに注目が集まっています。

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業績の堅調推移に伴い、株価は右肩上がりで推移しています

国土強靭化銘柄のおすすめ➄小松製作所

建機大手の小松製作所も国土強靭化の恩恵を受けやすい銘柄です。

国土強靭化によって建設業界からの建機需要が持続・高まれば、同社の業績を押し上げる可能性があります。

目下、中国事業が米中貿易摩擦の影響を受けて不調気味であるものの、米中が合意すれば株価が大きく回復する可能性も秘めています。

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配当利回りが4%を超えており高水準にあるのも魅力の一つです

▼内部リンク▼
【米中貿易摩擦まとめ】分かりやすく解説。今後の株式市場への影響は?

国土強靭化銘柄のおすすめ⑥日特建設

日特建設はダム基礎工事からスタートし、現在は環境防災や維持補修、都市再生分野などの専門工事に特化した大手特殊土木会社です。

地盤改良や補修工事における受注拡大を中期経営計画の目標としています。先進的な技術開発に定評があり、電線地中化に伴う工事を手掛けています。




建設・不動産業界は東京オリンピック後に不振に陥る?

よく「建設・不動産業界は東京オリンピック後に業績不振に陥り株価が下がる」との懸念の声を耳にします。実際に、現在の好業績はオリンピック関連の建設需要を元にしているのは確かです。

しかしこちらで説明している国土強靭化政策による後押しや、統合型リゾート・大阪万博に向けた需要を考えると、オリンピック後に「崖」のように滑り落ちることは想像しづらいのが実態です。

しかも建設・不動産は一般的に内需関連株であり、米株市場や外国為替市場の動向、あるいは世界景気の減速懸念などの影響が収益面に直接的なデメリットを及ぼしにくいという特性があります。

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国策の後押しがあり、不安定性に強い特性はまさに”レジリエンスが高い業界”と言え、むしろ有望な業界です

まとめ:国土強靭化銘柄は構造的要因で株価堅調推移の見込み

国土強靭化関連銘柄をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

残念ながら、今後も日本が多くの災害に遭遇してしまうのは、避けがたい将来でしょう。その中で国土強靭化は、政府が強力に推進している国策で、建設業を中心に業界を潤す可能性を秘めています。

非常に有望なテーマですので、ぜひ一度チェックすることをおすすめします。