この記事では、株が暴落した時でも買いで入れる、下落時に強い銘柄について紹介しています。

2020年に株式相場を暴落に導くリスク要因として「米中貿易摩擦の激化」「消費税増税の影響」が挙げられます。実際に2018年12月や2020年5月に「米中貿易摩擦」の問題が再燃した時には、世界的に株価が暴落しています。

株暴落時に「買い」で入るには下落に強い「高配当株」「連続増配株」「大型株」に分類される銘柄から投資先を選びます。

加えて、買いで入るタイミングも重要です。「恐怖指数」でエントリーのタイミングを見極める必要があります。

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視点を変えると、暴落時というのは仕込みの大きなチャンスです。チャンス時にアクションが取れるよう、資金に余力を持っておくことが大切です

※株式投資は自己責任でお願いします

2020年に株式相場を暴落させる2大リスク要因

暴落リスク要因①:米中貿易摩擦の激化

世界の株式市場を揺るがす米中貿易摩擦は、2020年において株式相場を暴落させる最大のリスク要因です。

下のグラフは日経平均株価の直近1年間の推移ですが、大きく下落している2018年12月と2020年5月は、いずれも米中貿易摩擦の激化が要因です。

【日経平均株価の推移】

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米中貿易摩擦は、米国と中国の間で協議が行われていますが、両国の主張が折り合っていないことから長期化することが予想されています。

追加関税措置が取られる場合やファーウェイに対する制裁のような事例が起これば、再び株式相場は暴落することが予想されます。

米中貿易摩擦については、以下の記事で経緯や株式相場への影響について分かりやすく解説しています。

暴落リスク要因②:消費税増税の影響

過去の消費増税の経緯を紐解いて考えると、2020年10月に予定されている消費税増税によって日本株が暴落する可能性があります。

2014年、2016年と何度も延期がされてきた消費税増税ですが、10月の消費増税は実行されると見ています

理由は、5月に公表された政府の国内景気動向への認識が「緩やかに回復している」であり、消費税増税への足かせになりづらいということと、7月以降のタイミングでの延期公表は遅すぎるためです。

消費税増税となれば消費者の購買へ悪影響を与えますが、現状はただでさえ消費者の消費に対するマインドが冷え込みつつある状況です。

【消費者信頼感指数の推移】

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出典:MQL5

上のグラフは消費者信頼感指数の推移です。この指数は、「生活水準」「所得水準」「雇用」「耐久財購入の意欲」などを調査した結果であり、消費者の消費に対する姿勢を表しています。毎月政府が公表している指標です。

2020年1月から2020年7月まで、43ポイント⇒39ぽいんんとへと下がり続けており、日本全体で消費に対して消極的になっていることを示しています。

このような状態で消費税増税が実行されれば、ただでさえ落ち込む傾向が続いていた消費心理の冷え込みに拍車をかける可能性があります。

国内消費が冷え込めば、相場全体に悪影響を及ぼします。消費税増税後の動向によっては、日本の株式相場全体が暴落する可能性があります。

【参考】日経新聞:消費増税延期の解散「基本的に考えず」

2020年の株暴落時に「買い」で入れる銘柄タイプ

株暴落のリスクについて説明してきましたが、もし暴落が現実となった際でも「買い」で入れるのはどのようなタイプの銘柄でしょうか?

結論としては「高配当株」「連続増配株」「大型株」です。また現在市場でのテーマになりやすい「米中貿易摩擦の懸念再燃で上がる株」もあります。以下で各々について解説しています。

高配当株

高配当株は、その名の通り配当利回りが高い銘柄を指します。明確な基準はありませんが、ここでは具体的に配当利回りが4%前後の銘柄を高配当株とします。

配当株が株暴落時に強いのは「配当によって高いインカムゲインが得られる」「下落時に利回りが高まり続けるため一定の買いが入る」ためです。

以下で、高配当株についての詳細やおすすめ銘柄を紹介していますので、具体的な銘柄についてはリンク先をご参照下さい。

高配当株のおすすめランキングベスト11 – “超”厳選銘柄

連続増配株

高配当株より更に暴落に強いのが連続増配株です。連続増配株は、長期間(例:15年以上)にわたって配当の増加を継続している銘柄を指します。

連続増配株が株暴落時に強いのは「過去の暴落時でも配当をやめなかったというヒストリカルレコードがある(=暴落時でも業績が悪化しづらい事業構造)」ことが理由です。

連続増配株は、その性質上、株が暴落していく相場で最も信頼できるタイプと言えます。

以下で、連続増配株の詳細や具体的なおすすめ銘柄について紹介しています。

連続増配中の米国株ランキングトップ10!最長の企業は何と60年超え!

大型株

大型株は、東証1部に上場している企業のなかで一定の時価総額と株式取引の流動性を誇る銘柄を指します。

大型株は、国内外で安定した事業規模を保有しており、外部環境の変化に対する耐性が中小型株よりも高いのが特徴です。そのため、株暴落時には株価が下落しにくいタイプとして認識されます。

以下で、大型株のおすすめ銘柄について解説しています。

安定している優良大型株のおすすめ一覧!厳選8銘柄

米中貿易摩擦で上がる株

米中貿易摩擦は、基本的には世界経済の減速をもたらすと考えられ、多くの銘柄にとっては株価下落要因となります。特に日本は外需関連株が主要銘柄に多いので日経平均株価は下落傾向にあります。

一方で、米中貿易摩擦が激化すると、一定の目がニズムによって上昇する銘柄も存在します。主には「円高で恩恵を受ける銘柄」「内需関連銘柄」です。

以下で詳細について解説していますので、宜しければご覧ください。

【内部リンク】
米中貿易摩擦で株価が上がる株!厳選4銘柄【円高・内需関連】

株暴落時に「買い」で入るタイミング

  • 「相場全体が暴落している時に株を買うのは怖い…」
  • 「株が下がり続ける時はそのまま暴落し続ける気がして、いつ買えばいいのか分からない…」

というように考える方は多いと思います。結論から言うと、株暴落が止まるタイミングを正確に捉えることは困難ですが、指標を見ることで一定の想定を持つことは可能です。

その指標は「恐怖指数」です。恐怖指数は端的に言うと「相場が暴落した時に上昇する指数」であり、国内株式相場の場合は、日経平均をベンチマークとした「日経VI」が対象になります。

【2020年の日経VI推移】

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出典:nikkei225jp

上のグラフは、2020年の「日経VI」推移グラフです。前述した2020年5月に米中貿易摩擦が激化した際に日経平均暴落しましたが、その時に日経VIが「25」前後まで上昇しています。

「恐怖指数」は一般的に「20」を超えると売られすぎと判断されます。ですので「20」を基準として暴落時の買いタイミングを計る手法は有効です。

ただし留意したのは、「20」を超えた後も暴落が継続するケースは多々あるという点です。上記のグラフで2020年5月の暴落時も「20」を超えて「25」まで日経VIが上昇しています。

従って、恐怖指数を活用し、「20」を超え始めた時に少額から買いで入りつつ、様子を見て追加で買い増す追加「時間的分散投資」が有効な手法と考えられます。

株暴落時に「買い」で入るための対策

常に資金に余力を持たず、全力で株式投資を行っていると、株暴落時に「買い」で入ることができません。

自身の投資ポートフォリオを見直し、値下がりした時に魅力的な株価で狙った銘柄を購入するため、余剰資金を残しておくなどの対策をしておきたいですね。

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暴落時は自分の備え次第でピンチにもチャンスにもなり得ます

まとめ:株暴落時に強いタイプ・銘柄を選定して買いで入る

株の暴落時に買いを狙える銘柄タイプやタイミングについてご紹介しました。

2020年において、株式相場を暴落に導くリスク要因として「米中貿易摩擦の激化」「消費税増税の影響」が存在します。

暴落時に「買い」で入るには「高配当株」「連続増配株」「大型株」に分類される銘柄から投資先を選びましょう。また買いで入るタイミングも検討が必要です。「恐怖指数」を活用してタイミングを見極めましょう。

暴落時は、ピンチでもありますが低い株価で狙った銘柄を仕込めるチャンスでもあります。時機を捉え逃がさないよう準備をしておくことも大切です。