高配当株:三菱商事は20年度第1Q決算が不調!今後の株価は?買い時か?
  • 三菱商事の2020年度第1Q決算の見方は?
  • 2020年第1Q決算を受け三菱商事の株価は今後どうなる?

こちらの記事ではこのように考える方に読んで頂く意義があります。本記事では、三菱商事の2020年度第1Q決算を受けた株価の動きや今後の見立てを分析検証しています。

三菱商事は、資源事業を中核に据える最大手の総合商社で、高い利回りを誇る高配当株であり、減配しないことにコミットする累進配当株でもあります。

しかしながら三菱商事の2020年度第一四半期決算はかなり厳しい内容です。最終損益が前年同期△ 77%減益となり、2020年度通期においても前年対比△ 63%減益を見込んでいます。

この結果は、三井物産、住友商事、伊藤忠商事、丸紅といった他の総合商社と比べても見劣りする内容です。

このような決算内容を踏まえ、三菱商事は高い利回りを誇り魅力的に見えますが、個人的な見解として今は購入を控えた方が無難です。同じ商社なら伊藤忠商事の方が妙味ありと言えます。

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こちらの記事の分析においては、元銀行員としての企業実態把握のスキルやデューデリジェンスの技法を活用しています

※投資は自己責任でお願いします

三菱商事の特徴:資源ビジネス中心の事業ポートフォリオ、高い配当利回り、累進配当株

2020年度第一次半期の決算内容についての分析に入る前に、三菱商事の特徴をまとめておきます。

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・資源関連ビジネスを中心とした事業ポートフォリオ

・配当利回り5%を超える高配当株

・中期経営戦略2021においても累進配当政策を継続

資源関連ビジネスを中心とした事業ポートフォリオ

三菱商事は、総合商社最大手で、商社の中でも歴史的に最も優秀な業績を収めてきた企業です。天然ガス、金属資源、石油化学など重厚長大系のビジネスが中心です。

加えて、同じ三菱の名前を冠する三菱自動車へも出資しており、自動車ビジネスもポートフォリオで総合の割合を占めます。

しかしながら、この資源関連中心の事業ポートフォリオが近年では足を引っ張っています。資源に関わる市況の相次ぐ変調で三菱商事の業績は非常に不安定になっています。

かつては抜群の業績を誇るトップ商社として君臨していた三菱商事ですが、非資源関連ビジネスに強い伊藤忠商事に時価総額で追い抜かれてしまいました。

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現時点で、三菱商事の時価総額は3.44兆円であるのに対し伊藤忠商事は4.08兆円です。今回の決算でも、この事業ポートフォリオが明暗を大きく分けています

配当利回り5%を超える高配当株

投資家の視点で、三菱商事は足元の配当利回りが5.7%と、かなりの高水準にある高配当株です。

配当によるインカムゲインを狙う投資家にとっては非常に魅力的に映ります。

中期経営戦略2021においても累進配当政策を継続

三菱商事は、「減配しない」ことにコミットしたいわゆる累進配当銘柄です。中期経営戦略2018すなわち2016年から2018年度までこの累進配当政策をとっていました。

2019年度より開始された中期経営戦略2021においてもこの累進配当政策を継続することを発表しており、2021年度までは減配しないことが決定しています。

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累進配当は、いかなる状況下においても配当金額を下げない株主価値の向上につながる素晴らしい政策です。過去に書いたものですが、詳細については以下の記事で解説しています

【関連記事】
累進配当政策とは?「減配なし」を宣言して注目される5銘柄!

三菱商事の2020年度第1Q決算を受けた株価の反応と決算の詳細

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そのような特徴を持つ三菱商事ですが、8月13日に第一四半期決算を発表した後、日経平均は上昇基調にあったものの三菱商事の株価はやや軟調に推移しました。

【決算サマリー】

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出典:三菱商事

第一四半期の最終利益は366億円と前年対比△ 77%で着地しました。また2020年度通期の最終損益見込みは2000億円と前年対比△ 63%になる見通しを発表しています。

事前に、ある程度今回の決算内容が厳しくなる事は想定されていたため株価は徐々に下落しており、決算発表後に急落する事はありませんでした。

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最大の要因は、新型コロナウィルス感染拡大の影響によって、三菱商事の事業ポートフォリオの中心である資源や自動車鉄鋼といったビジネスが大きな打撃を被るためです

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しかしながら最終損益見込みの市場コンセンサスは2500億円弱であったためマーケットにおいては若干の失望を招いています

三菱商事の決算および株価に対するツイッターの反応

高配当株かつそもそもの知名度が高い三菱商事は、ツイッターでも呟かれる人気銘柄です。今回の決算や株価推移についても多くのツイートが見られます。

https://twitter.com/kokorohurue/status/1293791207332515840?s=20

高すぎる配当性向に懸念の声が出ています。

三菱商事株を売却した、という旨のツイートがちらほら。

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厳しい決算内容に対する驚きや懸念の声が多かった印象です

高配当株:三菱商事の株価は今後どうなる?買い?【買いは見送り】

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三菱商事の2020年度第一四半期決算は、新型コロナウィルスによるインパクトを大いに受け、主力である資源関連ビジネスの状況が悪化し業績は悪化する結果となりました。

こうした状況を受け、三菱商事の株価は停滞気味です。同社の事業ポートフォリオを考えると、現時点では将来性や成長性を感じることができず当然の帰結と言えます。

2015年に資源価格の下落を受けて赤字を計上して以来、非資源分野でのビジネス拡大を目論んできましたが、いまだに資源ビジネスの影響を大きく受けてしまうビジネス構造です。

【中期経営戦略2021】

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出典:三菱商事

中期経営戦略2021においてもさらなる成長に向けてサービス分野や川下領域を強化することで安定性が高い事業ポートフォリオを構築していくことを宣言していますが、今回の決算を見る限り、道半ばといったところです。

ですので、個人的な見解として三菱商事の株は現時点では購入を控えたほうが無難だと思います。

6%に迫る勢いの高い配当利回りや累進配当政策は確かに投資家にとっては魅力的に映ります。ただ企業としての事業構造やその成長性に疑問符がついており株価の上昇は期待薄です。

同じ商社なら、伊藤忠商事の方が買い検討できる銘柄だと思います。伊藤忠は非資源関連ビジネスに力を入れており新型コロナウィルスの情勢下でも相対的に頑強な事業構造です。

それを端的に示す、主要総合商社の今期の最終損益見込みは以下の通りです。

商社の2020年度 最終損益計画

伊藤忠: 4000億円(△ 20%)
三井物産: 1800億円(△ 54%)
丸紅: 1000億円(黒字化)
三菱商事: 2000億円(△ 63%)
住友商事: △ 1500億円(赤字化)

新型コロナウィルスの影響を大きく受けている総合商社の中でも、伊藤忠商事は比較的ダメージが少なく済む見通しです。

また米中貿易摩擦や資源価格の下落で三菱商事は三井物産といった業界のトップが凋落する中で、業績も株価も右肩上がりで推移したのが伊藤忠商事です。

【伊藤忠商事の株価推移】

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長期的に株価が右肩下がりの三菱商事に対し、伊藤忠商事は市場の期待を受け右肩上がりが続いています。三菱商事を買い検討するくらいなら伊藤忠商事の購入検討した方が良いです

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ただし、高値圏からの調整や暴落の可能性はゼロではありません。対処方法としておすすめは積立投資・時間的分散投資によるリスク低減です

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【関連記事】
OXFORD CLUB JAPAN「永久に持っておきたい6つの高配当米国株」を徹底分析【評判・口コミ】

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三菱商事以外の注目銘柄

この時期は2020年第1Qの決算発表が相次ぎ、株価が大きく上下動しています。

以下の記事では、高配当株を含めて決算に関連して株価が上昇している注目株を分析しています。宜しければ併せてご参照下さい。

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まとめ:三菱商事株の購入は現時点では見送った方が無難

三菱商事の2020年度第一四半期決算内容について見てきました。総合商社の中でも最終損益額は見劣りし、前年対比でも大きく利益を損なう計画です。

こうした決算を受けた結論として、個人的な見解ではありますが三菱商事の株購入は現時点では検討しない方が良いです。買う理由があまり見当たらないですね。

確かに、6%に到達するほどの高い配当利回りは魅力ですが、それ以上に株価下落の圧力が高いのが現状です。

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もしそれでも三菱商事株を購入すると言う場合は、長期的かつ構造的な株価下落リスクに十分配慮すべきです