認知症保険が登場した背景

日本人の長寿化が進む中で、認知症患者数は増加傾向にあります。厚生労働省のデータによると、65歳以上の高齢者における認知症患者数は、2025年には約700万人に達すると予想されています。

これも長生きリスクの1つといえますか認知症を患うと、治療や介護にかかる費用が大きくのしかかってきます。そこで注目されるのが、いわゆる認知症保険です。ここ数年で、新商品がいくつも登場しています。

認知症保険の特徴

タイプとしては、単独の保険として加入できるものと、医療保険や終身保険に特約でつけるものがあります。補償内容は、認知症と診断されたとき、あるいは一定期間以上、継続して認知症の症状が認められる場合などに数十万円から数百万円の一時金が支払われるものが主流ですが、保険金の給付条件や保険期間等は、商品ごとにばらつきが見られます。

なお、認知症保険に加入していなくても、公的介護保険と連動した、民間の介護保険に加入していれば、保障されることも知っておきましょう。いずれにせよ、保険料や保険金の給付条件などをよく比較、検討して、最適なものを選ぶようにしましょう。

認知症保険の商品概要

最近、各社が認知症保険を発売し始めています。具体的にどのような商品があるのでしょうか?4つの認知症保険をご紹介します。

※以下の内容は2019年1月8日時点の情報です

認知症保険①:リンククロス(損保ジャパン日本興亜ひまわり)

【契約年齢】満20~70歳

【特徴】認知症・MCI(軽度認知障害)、骨折治療が保障されます。引き受け基準緩和型の保険です。

  • 初めて軽度認知障害・認知症と診断された時に一時金を受け取り
  • 骨折治療で骨折治療給付金を受け取り(10回が限度)
  • 不慮の事故や感染症で死亡したとき、災害死亡給付金を受け取り
  • 引受基準緩和型

【外部リンク】リンククロス

認知症保険②:ひまわり認知症保険(太陽生命)

【契約年齢】20~85歳

【特徴】 認知症と診断された時に一時金がもらえることに加え、予防給付金を一生涯もらえます。

  • 2年ごとに予防給付金3万円を受け取り(一生涯)
  • 認知症と診断された場合に、一時金を受け取り(50/100万円から選択)
  • 引受基準緩和型

【外部リンク】ひまわり認知症保険

認知症保険③:認知症のささえ(セント・プラス)

【契約年齢】満40~90歳

【特徴】 製薬会社のエーザイと共同開発した認知症保険です。認知症と診断され症状が90日続くと一時金を受け取れます。要介護認定を受けていても、持病があっても加入できます。

  • 認知症を保障
  • 医師の診断書が不要で告知のみで加入できる
  • 要介護認定を受けたあとでも加入可能
  • 保険料が割安(月々163円~)
  • 満100歳まで継続可能

【外部リンク】認知症のささえ

認知症保険④:認知症治療終身保険(太陽生命)

【契約年齢】20~85歳

【特徴】終身保険で認知症に対して一生涯保障されます。認知症の保障に特化した保険です。 一時金では無く、年ごとの治療保険金の受け取りです。

  • 初めて認知症と診断されて、認知症の状態が180日続いた場合、認知症治療保険金が受け取れます
  • 治療保険金は1年目、2年目、3年目で保険金が増えます(3年目以降は同額)
  • 保障期間は一生涯

【外部リンク】認知症治療終身保険

認知症保険⑤:あんしん介護(朝日生命)

【契約年齢】40~75歳

【特徴】自分が必要だと思う保障にあわせて、5つのラインナップから選べる保険です。

  • 「要支援2」以上に認定で一時金を受け取り
  • 受け取りは公的介護保険制度に連動
  • 「要介護1」以上に認定でその後の保険料は不要
  • 一生涯の保障も可能※保険期間が終身タイプの場合

【外部リンク】あんしん介護

認知症保険⑥:認知症あんしんプラン(東京海上日動)

【契約年齢】40歳以上

【特徴】行方不明時の捜索費用保障、事故保障を受けられるユニークなタイプの保険です

  • 認知症の方が行方不明になった場合の捜査費を保障が受け取れます
  • 認知症の方の個人賠償責任費用の保障が受け取れます
  • 認知症の方が事故に遭遇した場合の保障が受け取れます

【外部リンク】認知症あんしんプラン

認知症保険を検討する時に気をつけたいポイント

保障対象となる認知症は「器質性認知症」に限定される商品が主流

全ての認知症が保障の対象ではありません。以下の種類の認知症が対象になります。

  • アルツハイマー型認知症
  • 脳血管性認知症
  • レビー小体型認知症
  • 前頭側頭型認知症 等

これらの認知症で、全体の8割ほどを占めるようですが、認知症保険に加入する場合や申請時には注意しましょう。

引受基準緩和型で保険料は割高に

認知症保険は通常よりも簡単な告知内容で加入できる引受基準緩和型が主流です。持病を持っている方や過去に既往歴がある方でも加入できます。ただその分、保険料が割高になります。

これから更に進化した認知症保険の商品は増える可能性がある

高齢化に伴い、まだ大手保険会社は認知症保険を出しておらず、差別化を狙った中堅の保険会社の商品がほとんどです。まだ様子見をしている段階です

今後、既に出ている認知症保険よりも更に進んだ保険商品が出てくる可能性があります。後発であれば、現在の保険商品よりも良いものを出さないと意味がないためです。

まとめ:認知症保険への加入はもう少し待つ方が無難

いかがでしたでしょうか。認知症保険は最近開発されたばかりの若い商品カテゴリーです。そのためまだまだ顧客ニーズを反映した進化の余地があると言えるでしょう。

大手保険会社を始めとしてこれから認知症保険はラインナップが充実してきたら、改めて検討することをおすすめします。