この記事では、高配当のJT株(日本たばこ産業)について分析しています。

JTは日本を代表する企業の一つで、たばこ事業を主力としている有力大型株の一角です。6%前後と高い配当利回りを誇る高配当株として有名ですが、直近では株価が低位で推移しています。

国内たばこ事業は、禁煙トレンドもあり縮小を与儀なくされており、海外や成長事業を育成しようとしています。今後株価が反転するかどうかは、たばこに替わる事業を育てJTを成長軌道に乗せられるかにかかっています。

テクニカル分析の面で見ると、長期的に見たトレンドラインを割り込み、まだ下げ止まりの兆しが見えず注意が必要です。買いのタイミングしては様子を伺ってもいいかもしれません。

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買いで入る場合はリスクを低減するため、時間的分散投資を導入するといった工夫が必要です

※投資は自己責任でお願いします
※配当利回りや業績の数値等は、更新時点のものです

JT株の配当内容

JT株の最大の魅力は何と言っても配当利回りの高さです。

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具体的に、JT株を保有することで配当はどのようにもらうことができるのでしょうか?

高い配当利回りと配当金

JT株の利回りは6%と非常に高い水準にあります。

国内の上場株式の配当利回りの平均が2%前後ですので、比較すると3倍以上も配当を貰える計算になります

では具体的にいくら購入するとどのくらい配当がもらえるのでしょうか。現在の利回りと株価(1株=2,501円)で試算すると、購入金額ともらえる金額は以下の通りです。

株数購入金額配当金額(年間)
100250,100円14,505円
200500,200円29,010円
300750,300円43,515円
5001,250,500円72,525円
1,0002,501,000円 145,050円

配当金の権利確定日

JT株で配当をもらうためには、配当権利日に気を付ける必要があります。配当権利日にJT株を保有していないと、その期間の配当がもらえなくなってしまいます。

JT株の配当権利日は6月末、12月末です。権利付き最終日迄に株を購入すれば、配当金をもらうことができます。

権利日権利付き最終日権利落ち日
中間6月25日(火)6月26日(水)
期末12月26日(木)12月27日(金)

配当金の入金日

権利が確定した後に、数か月のタイムラグがあります。JT株の配当が振り込まれるタイミングは以下の通りです。

権利確定日入金時期
6月8月下旬~9月上旬
12月3月下旬

JT株の株主優待

JT株は配当のみならず、株主優待も実施してます。

JT株の株主優待内容

保有株数株主優待
100~200株未満1,000円相当のグループ会社商品
200~1,000株未満2,000円相当のグループ会社商品
1,000~2,000株未満3,000円相当のグループ会社商品
2,000株以上6,000円相当のグループ会社商品

優待商品に代えて、社会貢献活動団体への寄付も選べます。

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たばこが好きな方にはうれしい株主優待ですね

株主優待の権利確定日

配当と同様、6月と12月の年2回実施しています。株主優待制度の基準日については、配当基準日と同様、毎年6月末と12月末です。株主優待の案内は、6月末の場合は8月上旬、12月末の場合は2月下旬~3月上旬に届けられます。

【ご参考】JTウェブサイト「株主優待」

JT株の株価分析①:事業概要

出典:JTウェブサイトより

いわずもがな、たばこが事業の中核を占めます。

国内は禁煙トレンドにより市場が縮小傾向にあり、加熱式たばこや海外への事業展開を進めています。特に、M&Aを駆使して海外たばこ事業を拡大中です。

その他の事業としては食品・医薬品も展開しています。国内は、前述の通り紙巻きたばこの販売が減少しており、同社におけるたばこの事業シェアも年々低下しています。

期待される加熱式たばこ(例:「プルームテック」「アイコス」)も想定していたよりは伸びていません。JTは「プルームテック」という商品を販売していますが、「アイコス」の牙城を崩せないでおり、苦戦しています。

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しかしながら、紙巻たばこはまだまだ大きな需要があり、JTが安定的に配当を出し続ける原動力になっています

海外で企業買収し販売数量は増加しています。一方で、円安傾向にあるため2018年12月期は減益決算となってしまいました。

出典:楽天証券

2019年12月期の国内は、加熱式たばこの新製品でプルームテックの新機種が貢献する計画です。海外はロシアでのM&Aが業績に貢献。加熱式たばこへの投資がひと段落するものの、利益は減じる計画となっています。

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主力の紙巻きたばこは縮小が見込まれるため、今後の成長に向けては新規事業の拡大が鍵になります

【ご参考】日本たばこ産業(JT)ウェブサイト

JT株の株価分析②:株価上昇の要因

事業について見てみたところで、JT株の株価が上昇する要因について考えてみましょう。

株価上昇の要因①:高い配当利回り

前述の通り、配当利回りは6%前後でかなり高い水準にあります。日本国内の上場企業の配当利回り平均がおよそ2%ですから、非常に高い水準にあるといえます。

その原因の一つは、主力事業のたばこ事業が年々縮小傾向にあり、株価が下落しているためです。

株価が低位にあるのは、2018年末に懸念が高まった世界経済の減速や米中貿易摩擦の影響もあります。ただ、依然として売上高2兆円以上、利益4,000億円レベルを維持しています。

たばこは日常用品でもあることから、市場は縮小といいながらも事業自体は安定していると言えます。加熱式タバコや海外でのM&Aにより成長軌道を確保できれば、今後業績を拡大していける可能性はあります。

何か大きな不祥事も起きていません。

株価上昇の要因②:積極的な株主還元で配当が増加

高い配当性向は投資家注目を集めやすいです。JTは直近では毎年、増配を発表しており、2019年度も増配が期待されています。

国内に圧倒的な事業基盤を持つJTだからこそ成せる業です。たばこ自体の需要は、縮小は続けながらも簡単になくなるわけではなく、緩やかに規模は小さくなりながらも安定的な業績推移が見込まれます。

そうした事業基盤を元に、成長事業を手掛けていく構図です。こうした状況を踏まえると、今後も安定して増配が実施される可能性は大いにあります。

株価上昇の要因③:株価は割安感が更に出ている

JTの株価推移

直近のJTの株価をベースにすると、PER11.19倍、PBRは1.64倍まで下がってきており、かなりリーズナブルな水準に達しています。

JT株の株価分析③:最新の動向

最新の事業動向として、JTはどのような戦略を展開しているのでしょうか。目玉の打ち手として、「新商品の販売」と「分煙コンサルティング」に取り組んでいます。

加熱式たばこの新商品「プルームテックプラス」の販売

JTは低温加熱式たばこ「プルームテックプラス」の販売を強化しています。

「プルームテックプラス」は大幅にたばこの臭いをカットする新商品でにおいは従来の紙巻きたばこと比較すると1%未満です。

また健康に害を与える物質も99%以上カットしています。

それでいて、たばこの葉の量も従来の「プルームテック」よりも増やしており、従来のたばこにちかい感覚を周囲に配慮しながら楽しめる商品です。

こうした商品の特徴から、この「プルームテック」シリーズのみを使用可とする店舗が増加しています。

JT自身も、加熱式たばこの普及も兼ねて同商品のPRに注力しています。

法改正を踏まえた分煙コンサルティングの提供

たばこを吸わない周囲の人に配慮するための受動喫煙対策を盛り込んだ「改正健康増進法」の施行に伴い、JTは分煙コンサルティングに力を入れています。

多くの人が利用し、いっそうの分煙環境が求められる公共施設や大型の商業施設での喫煙環境の整備についてアドバイスする事業です。

喫煙者が、よりたばこを吸いやすい環境づくりを支援するとともに、非喫煙者とも共存できる社会を目指した取り組みです。

【ご参考】JT、加熱式たばこ強化 京都で販売強化、喫煙環境も整備

最新の決算動向

2019年7月31日に、2019年12月期の第二四半期決算を発表しました。純利益が前年対比+5%で内容は悪くはないものの、株価を反転させるほどの内容ではありませんでした。

たばこ増税に伴う値上げの影響で増益となりましたが、たばこの消費量が減っていく中で根本的な収益モデル転換の糸口は見えていません。

2019年1~6月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比5%増の2264億円だった。国内のたばこ税が18年10月に8年ぶりに増税になったのに合わせて、商品を実質値上げした効果が出た

売上高は2%減の1兆585億円。海外でのたばこの売上高が6357億円と2%減った。18年にロシアとバングラデシュのたばこ会社を買収したが、イランとロシアの通貨がドルに対し下がったのが響いた。

国内のたばこの売上高は4%増の3027億円。紙巻きたばこの販売本数は373億本と8%減ったが、18年10月のたばこ増税に伴う値上げが寄与した。注力している加熱式たばこの販売本数は14億本と、前年同期の2倍弱となった。

出典:日本経済新聞

決算発表を受けて、株価はやや軟調に推移しました。たばこ事業の縮小による業績の悪化に歯止めがかかる材料が見当たらなかったためだと考えられます。

おすすめの買い方:時間的な分散投資でのリスク分散が有効

これまで見てきた通り、JTは「業績は緩やかに下落基調ながら安定したたばこ事業を展開し増配を継続している」優良大型株です。長期的な目線で高い利回りで配当利益を得ることが可能です。

ただし、株価の動向を考えると購入するタイミングについて今がベストかどうかは判別しかねます。中長期で時間的に分散して投資するのがベターな方法でしょう。

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ドルコスト平均法で、株価下落リスクに備える方が賢明です

まとめ:JTは安定的な高配当株だが、買う場合は時間的な分散投資を駆使!

JTは配当利回りが高く、業績は緩やかに下落基調ながら事業は安定しており、長期的に配当を受け取る目的で保有する場合は購入も検討できます。

しかしながら、直近では縮小するたばこ事業の傍らで、成長の糸口を見つけて株価反転の兆しが見えるまでは、積極的に買いとは言えないでしょう。投資する場合でも時間的な分散投資でリスクを抑えましょう。

下記記事では、JT以外の高配当株の厳選銘柄ランキングも掲載しています。宜しければぜひご覧ください!

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