この記事では、過去のテンバガー達成銘柄、「リミックスポイント」の分析と、テンバガー銘柄を見つけるためのヒントを紹介しています。
過去のテンバガー銘柄が「なぜテンバガーとなったのか?」「どんな要素が株価を押し上げたのか?」を考えることによって、テンバガー候補を選ぶヒントを検討します。
またリミックスポイントの今後については、子会社のビットポイントジャパンの仮想通貨不正流出事件により、株価上昇は見込みにくい状況になっています。
リミックスポイントの株価変動

長期の株価変動を見ると、2回テンバガーになっていることが分かります。
※株式分割後の現在の株数で計算
1回目が2014年7月~2015年7月にかけてです。この時にリミックスポイントの株価は1株50円⇒500円となりました。
しかしその後、再び株価は低迷します。
2回目が2016月12月~2017年6月にかけてです。低迷した株価が再度急上昇し、株価は1株150円⇒1,670円まで上昇しました。
この乱高下ぶりは半端じゃないですね。。。まるでジェットコースター。

一体、リミックスポイントは何をしたんでしょうか?
1回目のテンバガー化
リミックスポイントがテンバガーとなった理由は、新規事業への参入し社会トレンドをとらえて業績が急拡大したためです。
ただ、株価が上がる前は業績が悪化して赤字を計上していました。また売り上げ利益も急減して債務超過に陥っています。
株価が急上昇する前
リミックスポイントは、株価が上昇する前、以下の事業を展開していました。
- デジタル画像のソリューション事業
- デジタル画像の製品ライセンス事業
しかし、これらの事業は振るわず、やがて大口顧客を失い、2014年には売上が1億円台に落ち込み、赤字を計上します
新規事業に進出し赤字から一転、業績が急回復
【リミックスポイントの業績推移】

しかし、上記の通り、2015年には売上高が40億円近くまで急回復します。前年度の実に30倍です。
さすがにここまで業績が伸びれば、テンバガーになりますね。
これは電力小売自由化にともない、電力事業に参入して成功を収めたことが要因です。

※出典:リミックスポイントWebサイト
リミックスポイントは電力小売りとして、顧客の電力基本料金削減や電力使用量の削減を実現するソリューションを提供することで、業績を急伸させました。
当時、電力小売自由化によって、電力契約を見直す世帯が増えていました。そのトレンドに乗っていたといえます。
2回目のテンバガー化
2回目のテンバガー化も、トレンドにのって新規事業に参入し、業績を急伸させました。
2015年以降、電力事業が好調で業績は一定程度、安定します。しかし株価は下落を続け、2016年12月には1株150円の水準まで落ち込みます。
そんな中、同社は仮想通貨事業に参入します。ビットポイントという仮想通貨取引所を設立し、テーマ株として株価が急上昇します。
冒頭のグラフの通り、ビットコイン事業の期待から、投資家の思惑が殺到し、2か月でテンバガーになりました。

しかしその後株価は下落を続け、2019年1月25日時点で1株400円まで下げています
リミックスポイントに見るテンバガー候補の特徴
過去にテンバガーとなったリミックスポイントの事例を見てきました。
この分析から得られるテンバガー候補発掘へのヒントは何でしょうか?
テンバガー候補の特徴①:トレンド・テーマに乗った事業を展開
リミックスポイントがテンバガー化した1回目・2回目ともに、その時のトレンドに乗っかった事業に進出し、成功しています。
1回目は電力小売自由化、2回目はビットコインです。
このように、トレンドが生まれ大きく伸びる事業を手掛ける企業、または新規で参入する企業は要チェックです。
テンバガー候補の特徴②:業績の急成長が見込める
特徴①に関連して、業績が急成長することも重要な要素です。
リミックスポイントは売上が前年度比で30倍になることでテンバガー化しています。
特徴①のように新規事業参入のニュースがあれば、その兆候を読み取り仕込むことが重要です。

業績が上がってからでは、既に株価も上昇しているため、値上がり余地は小さいでしょう
テンバガー候補の特徴③:時価総額が小さい
リミックスポイントはテンバガー化する前、かなり時価総額が小さくその金額は100億円未満です。
時価総額が小さいほうが企業成長に大きな余地があります。
リミックスポイントは今後またテンバガーになる?仮想通貨流出事件で厳しい状況に
リミックスポイントは仮想通貨事業に力を入れ、またネット証券事業に参入すると発表しています。
https://www.mag2.com/p/money/629675
子会社が仮想通貨取引所ビットポイントを運営するリミックスポイント<3825>は29日、第一種金融商品取引業を目的とする100%出資の子会社「スマートフィナンシャル」を設立すると発表した。
同社は、グループで仮想通貨交換業を営むビットポイントジャパン(BPJ)について「設立3年目となる2018年3月期業績が、当社グループ売上の30%、利益のほぼ全額を計上するまでに成長した」と明かしたうえで、「さらなる成長に向けて、ブロックチェーン技術を活用した金融関連事業をBPJのみならずグループ全体で強化・拡大することが必要である」との見解を述べている。
ネット証券事業は、仮想通貨ほどの注目テーマではありませんが、今後成長が期待される市場です。

以前、テンバガーになった時とデジャブを感じます
一方で仮想通貨事業について、2019年7月12日にビットポイントジャパンの仮想通貨不正流出が発覚しました。この事件を受け同日のリミックスポイントの株価は▲18.6%下落しストップ安となりました。
その後も、株価は急落し続けています。
リミックスポイントはビットポイントジャパンの仮想通貨事業を成長事業と位置付けていましたが、この事件により今後の事業成長はかなり厳しくなったと言えます。
詳細は以下の記事でまとめていますので、宜しければリンク先をご確認ください。
ビットポイントジャパンの仮想通貨流出事件まとめ。親会社リミックスポイントの株価への影響は?
まとめ:テンバガー候補の特徴が分かる。今後の株価上昇は厳しい
リミックスポイントの分析から、テンバガー候補になりやすい銘柄の特徴として、以下3つが挙げられます。
- トレンド・テーマに乗った事業を展開
- 業績の急拡大が見込める
- 時価総額が小さい
それにしても不思議な会社です。今では祖業であったデジタル画像事業は影もかたちもなく、テンバガー化の原動力になった電力事業も主力ではありません。
また今後のリミックスポイントの株価は、成長事業と位置付けていた仮想通貨事業で流出事件が起こってしまったため、上昇は見込みづらいでしょう。
以下では、テンバガー化する特徴を踏まえて厳選したテンバガー候補を紹介しています。ぜひご覧ください。
【内部リンク】
テンバガー(10倍株)候補一覧!厳選銘柄