この記事では、実際にWealthnaviで運用をしていたものの、運用を停止した理由をご紹介しています。

Wealthnaviはウェルスナビ株式会社が提供する株式のロボアドバイザーサービスです。2019年2月から半年間運用してきましたが、この度資金を出金・運用停止しました。

決して大損を喫した訳ではありません。むしろ利益は出ていました。

ではなぜ運用を停止したのか?その理由をご説明します。

Wealthnaviの概要、メリット・デメリットは以下の記事にまとめていますので、宜しければご覧ください。

【内部リンク】
ウェルスナビ(WealthNavi)の運用成績公開!メリット・デメリットは?

※投資は自己責任でお願いします。

Wealthnaviでの運用実績(2019年2月-8月)

blank

2019年2月中旬から、2019年の8月上旬まで、およそ6か月間運用していました。資金は10万円、目標金額は15万円、リスク許容度は「4」で設定していまいました。

その間の運用実績はトータル+1.03%で、103,000円ほどにまで増えていました。ですので、出金した時にはおよそ3,000円の利益を獲得したことになります。

運用期間中、最も利益が大きくなったのは4月12日の+3.94%でした。逆に最も損失が出ていたのは、6月3日の▲3.12%です。

TOSHATOSHA

この期間中、日米貿易摩擦の緩和・激化に併せて株価が上下する展開でした。Wealthnaviでの運用実績もその展開に併せて上下する結果となっています

実績から見えるWealthnaviの特徴

結局、米国株式市場の値動きと連動

この実績から、Wealthnaviは「米国株式市場の全体的な動きに連動する」という特徴が見えてきます。

これはポートフォリオの3-4割が米国ETFで構成されているためです。ちなみにこのポートフォリオは、運用している半年間の間ほとんど変更がありませんでした。

Wealthnaviから出金・運用停止した5つの理由

Wealthnaviから資金を引き揚げた理由は明快で、「大事なお金をわざわざWealthnaviに預けて運用するメリットがない」と思ったためです。

結論から言うと、Wealthnaviは投資信託やCFDで米国ETF、またダウ平均などの代表的な指数に投資するのとほとんど変わりません。むしろ運用検証していた半年間の成績を見ると、Wealthnaviの成績は見劣りするくらいです。

従って、手数料を支払ってまでWealthnaviで運用する意味を見出せませんでした。

①ローリターンであること

運用実績は、前述の通り+1.03%でした。

もともとローリターンであることは分かっていましたが、これでは同期間中のダウ平均株価のパフォーマンス(およそ+5%)すら下回っています。

TOSHATOSHA

指数以下のパフォーマンスでは、あまりWealthnaviで運用する意味が見出せません

②ポートフォリオ入れ替えがほとんどない

市場の動向に応じて、Wealthnaviが自動でポートフォリオの入れ替えをしてくれるのであれば、まだ運用を継続しようと思っていたかも知れません。

ですが、半年間の運用中、ポートフォリオの入れ替えはほとんど実施されませんでした。そもそもそういったプログラムでは無いのかも知れません。

結果として、米国株式市場の値動きとWealthnaviでの運用実績がほぼ連動するかたちとなっています。それがローリターンにもつながっていると思います。

③投資信託やCFDで代替できる

①②を踏まえると、自分で米国市場に連動する投資信託やETF投資・ダウ平均などの指数への投資をCFDでやってしまえばいいと思いました。

先述の通り、ダウ平均の方がWealthnaviの運用実績よりもパフォーマンスが良いという結果になりましたので、投信やCFDで同期間投資していた方がむしろ利益が出ていました。

④手数料を払わないといけない

大した利益を生まず、他に類似する代替手段があるにも関わらず、運用手数料を支払う必要があります。手数料は預かり資産の1%(年率)です。

TOSHATOSHA

正直、年間に1%も手数料を支払って運用してもらう価値を感じません

➄米国株式市場の先行き不透明感

最後にこれは個人的な見立てですが、今後の米国株式市場の先行きはかなり怪しいと思っています。米中貿易摩擦やドイツ銀行の経営問題で不透明感がかなり高まってきている状況です。

ポートフォリオの入れ替えもなくただ単に米国株式市場に連動するだけのWealthnaviでは、資産が目減りする可能性があると思い、他の理由と併せて考えた結果、出金することを決めました。

改善要望:機動的な自動ポートフォリオ入れ替えで指数以上のパフォーマンス

blank

Wealthnaviが、市場の状況に臨機応変に対応して最適な資産ポートフォリオを形成するアルゴリズムを持っていれば、再度運用を検討するかも知れません。

もちろん「利益が出ている、もしくはダウ平均や日経平均などの指数を上回るパフォーマンスになっている」ことが前提です。

今のままでは、初心者だましのサービスに過ぎないと思います。

まとめ:Wealthnaviは初心者向けの自動売買サービス

Wealthnaviで運用して見て改めて分かったのは、「Wealthnaviは初心者向けなんだな」ということです。投資リテラシーが低い人向けです。

Wealthnaviで国際分散投資といっても結局米国ETFがポートフォリオの太宗を占め、投資ポートフォリオの入れ替えもほとんどない運用サービスです。

ローリターンですし、自分で株式相場のメカニズムを理解し、銘柄を選定できる人、あるいはインデックス投資ができる人にとっては、あまり意味があるサービスではないと思います。

それにも関わらず、手数料が預かり資産の1%も取られてしまいます。株取引の中級者以上の方々にとっては、本質的に価値があるサービスではないでしょう。