この記事では、サイバーセキュリティのトレンドに乗って株価の上昇が期待できるセグエグループについて分析しています。

結論から言ってしまうと、セグエグループはテーマ株として魅力的であり、購入する良いタイミングだと考えています

セグエグループは主にセキュリティ製品の輸入販売、およびセキュリティソリューション関連が主力でSE派遣に強みがあります。

業績は順調に拡大を続けており、今後の成長も期待される一方、相場全体の影響から株価が下がって来ていて割安感が出てきています。

分析においては銀行員として様々な企業のデューデリジェンス業務に従事してきた経験を元に分析・判断しています。

セグエグループの事業概要

セグエグループは大企業向けにセキュリティ製品やセキュリティコンサルティングを実施しています。

近年、高度情報社会化により、セキュリティ強化の重要性が高まっている中で、セキュリティ関連の需要拡大を背景に、同社は成長を続けてきました。

政府によるオリンピック・パラリンピックを見据えた情報セキュリティ対策、サイバーテロの脅威を取り除く必要性に迫られている民間大企業からの引き合いが多くなっています。

特に、大企業での「Wanna cry」や「Golden eye」といったランサムウェアによる被害、仮想通貨の流出事故、携帯電話会社の相次ぐ不正アクセス問題は記憶に新しいところです。

こうした潮流を背景に、各社がサイバーセキュリティを強化してますが、その中で同社の事業は拡大しています。

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IoT、ビッグデータの活用、AIやロボティクスの進化、オートメーションによる更なるIT技術の高度化により、これまでよりも更にセキュリティ関連の需要は高まっていくことが予想されます

参考リンク:セグエグループ ウェブサイト

セグエグループの株価が上昇する要因

株価上昇要因①:業績好調で3期連続の増収増益を見込み、将来的な成長性もあり

良好な事業環境下、同社の業績は堅調に推移してます。

【セグエグループ:2018年12月期決算の概要】

セグエグループ:2018年12月期決算の概要
出典:セグエグループ 2018年12月期決算

2018年12月期の通期決算は、売上高が+12.5%、経常利益+11.0%、純利益が+18.3%で着地となっています。

業績に関して、決算説明では以下のように語っています。

製品、サービス並びにこれらを組み合わせたソリューション 販売が引き続き拡⼤、前年⽐2ケタ増収を達成

積極的な採⽤および技術者教育等の⼈材投資により 販管費が増加するもそれを上回る増収効果により、 各段階利益で前年⽐2ケタ増益を達成

出典:セグエグループ 2018年12月期決算

【セグエグループ2019年12月期の業績予想】

セグエグループ2019年12月期の業績予想
出典:セグエグループ 2018年12月期決算

今期の決算着地見込みは売上高+8.1%、経常利益は+18.1%と事業拡大に伴う増収増益を計画しています。純利益▲1.4%ですが前期に計上した保有株式の売却による特別利益がなくなったためであり、問題はないでしょう。

また今後の成長戦略の柱として、既存事業の大手銀行や製造業への販路拡大と共に、セキュリティコンサルティングやセキュリティ技術者の育成によるサービスの高度化を図っていく計画です。

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良好な事業環境を背景に、着実な成長を実現していくことが見込まれます

株価上昇の要因②:足元の相場影響を受け、割安感が出てきて買い時

セグエグループの株価推移

同社のPERはおよそ20.3倍、PBRはおよそ3.1倍で、テーマ株かつ成長株の割にはかなりの割安感が出てきていると言えるでしょう。

時価総額も77億円であり、今後の成長余地はかなり大きいと見込んでいます。

株価上昇要因③:自己資本比率が高く財務健全性あり

財務健全性について、自己資本比率は45%を超える水準で推移しており、こちらも大きな懸念は無いと言えるでしょう。流動比率も162%と一定水準を確保しています。

新興企業は倒産懸念もつきものですが、セグエグループについては業績が悪化して即座に倒産といった憂き目は無さそうです。

セグエグループの株価を占う最新の動向

配当の開始

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出典:セグエグループ 2018年12月期決算

株主還元の一環として、2018年12月期から配当を開始しました。2018年は1株=10円で2019年についても同水準の配当を見込んでいます。

今後、業績拡大や株主還元の強化に伴い、配当が増加する可能性もあり、その場合は株価も上昇するでしょう。

直近決算における経常利益の進捗率が高いが、前年対比では減少

5月に2019年12月期の第一四半期決算は発表され、経常利益が211億円で通期計画に対して36.8%の進捗です。しかし前年対比では▲29.2%でした。

以下は決算補足資料の抜粋ですが、利益の減少は販売管理費の増大が要因とのことです。人員やシステム等への投資が利益を圧迫しています。

プロダクトの販売は前年に引き続き拡⼤。保守及びヘルプデスク等のサポートサービスの販売も堅調に推移

しかし、その他サービスが減少し、サービス全体としての販売が減少。一方で、売上総利益率の向上により売上総利益は前年同期⽐で増額を確保。将来の成⻑に向けたM&A、⼈財や社内環境・システム等への積極的な投資により販売管理費が増⼤

出典:セグエグループ 2019年12月期第一四半期決算

株価に影響を与えうる想定リスク

人材採用およびシステム費用の増加

既に2019年12月期の業績に影響を与えつつありますが、セキュリティ関連人材の採用・教育費増加や、システム開発の償却費増加による利益減少が懸念材料です。

成長企業にはつきものの問題ですが、前期までの増収基調を維持するために、成長戦略を実現し利益を確保する必要があります。

まとめ:セグエグループは今後の成長性も高く株価上昇を見込める

上記で見てきた通り、サイバーセキュリティのトレンドに乗っている中で事業環境はかなり良好で今後の市場成長も見込めます。

また今後の成長戦略の柱として、既存事業の販路拡大、セキュリティコンサルティングやセキュリティ技術者の育成によるサービスの高度化で事業を拡大していく計画です。

実際に銀行や製造業向けの受注も増えているということで、着実に成長を続ける可能性は高く、事業の成長に伴って株価も上がっていく可能性があります。

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