サラリーマンの方が株式投資をやる場合は、長期保有でテンバガー(10倍株)を狙い分散投資するのがおすすめです。

なぜでしょう?これまでの私の経験も含め、サラリーマンであることの制約からロジカルに考えると、自然と行きつく答えではないかと思います。

最大の制約:サラリーマンは時間がない

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説明するまでもありませんが、サラリーマンは働いているためそもそも時間があまりありません。

株式に投資するには、トレンドや企業の分析、あるいはチャートや数値の分析をする必要があります。

しかしそのための時間を捻出するのがなかなか難しいです。

また数十分~数時間だけ保有するデイトレードをする場合には、チャートをずっと見て売買をしなければいけません。

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中期のスイングトレードでも同様です。スイングトレードですと数日~数か月くらいをイメージしていますが、日々の株価等のチェックが欠かせません

したがって、短中期保有よりも長期保有がいい。短中期は他にもデメリットあり

時間が無いという避けがたい制約を踏まえると、いちど買ったらほったらかしにできる長期保有が残ります。唯一の選択肢です。更に経験上、短中期でのトレードには以下のような大きなデメリットがあります。

  • 株価が気になって仕事に集中できなくなる
  • 精神的に余裕がなくなる

株価は日中9~15時でお昼休憩を除き、ずっと動き続けていますので短中期で買っていると少しの値動きも気になってしまいます。

短中期は基本的に1回あたりの利益が長期より少なくなりますので、もし1日の中で大きな値動きが甚大な影響がでます。

それを考えると、仕事中なのにYahoo!ファイナンスの更新ボタンを更新しつづけ、株価をずっと見ていないと不安になってしまいます。

これはサラリーマンである私自身の実体験に基づいており、結果的に仕事に集中できずパフォーマンスがかなり落ちます。

また特に含み損をかかえてしまうと精神的にも余裕がなくなり、仕事にも私生活にも悪影響が出ます。

もし仕事が忙しかった際に、またルールを破ってしまって損切りをしそこない、大きな含み損を抱えるととても暗い気持ちになります。

「いま含み損いくらくらいだろう…」「少しは戻ったかな」「追証まではまだあったかな」などといったことばかり考えてしまいます。

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これも私自身の実体験に基づいておりますが、こうなると気持ちがネガティブになり、あらゆることでモチベーションが下がります

長期保有でいくなら成長企業+αを狙ったテンバガー狙いがいい

見てきた通り、消去法でサラリーマンは長期保有が最も向いています。そうすると、長期保有に見合った銘柄を狙うことになります。

それは長期的な観点で見た時に、トレンド等に乗って大きな成長が期待できるテンバガー候補です。

また+αとしては不祥事で本来の実力から大きく株価を下げた企業や、リーマンショック等の大暴落によって割安になっている場合のバリュー株投資が考えられます。

長期保有を前提としているのに、株価が大きくあがらなさそうな企業や数カ月後の業績上振れで短中期で値上がりしそうな銘柄を狙う意味はあまりないです。

もうひとつ、長期保有が短中期に対して優れているところは、機関投資家やファンドの短期的な思惑に左右されにくく、企業本来の力に株価が左右されるところです。

彼らは四半期や1年毎に良い成績を出す必要があり、短期的(3カ月~12か月)なパフォーマンスが第一です。短期毎の成績でトレーダーとしての評価や資金の出し手からの評価が決まります。

また彼らはそうした周りへ買う理由を説明する必要がない人気の銘柄を買うことが好きです。

そして株価が下がり始めた銘柄は我先にと撤退して損失を抑えようとします。短期勝負なのでいかに損失を少なくするかが重要です。

証券会社やヘッジファンドのトレードは良くマネートレードと揶揄されますが、こうした動きは企業の実態とは関係がありません。

そもそも資金量や証券売買の仲介を通して入ってくる情報量(=売り買いの量が把握できる)に、個人投資家はとうてい勝てません。

従って巨人の動きの早さや影響力にはかなわず、短中期では勝てる見込みが低くなります。相場の上下に振り回される可能性の方が高いです。

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一方、長期保有ではこうした不利は少なくなります。短中期でいかに乱高下しようが、結局長期的には企業本来の価値に収束するためです。こうした長期保有のメリットは非常に大きいですね

他方、長期保有での配当狙いは考えうる

長期保有では長期保有でテンバガー狙いがいいと述べましたが、もうひとつ配当狙いは考えられます。

成長は期待できなくても、業績は堅く推移しそうな大企業に投資し安定した配当金を得る、というのはありだと思います。

長期保有のリスクは考慮し、投資スタイル・ルールで対処する

長期保有はいいところばかりではありません。リスクもあります。

それは長期間に投資期間が亘ることで不確実性が高くなることによる「損失の大きさ」と「機会損失」です。

長期で保有しているとその分、購入した時の株価からの変動幅は大きくなります。上手く損切りできないと損失は短中期の比ではありません。

また他のリスクとしては、「機会損失」があります。

例えば、「10年間同じ銘柄に100万円投資して、配当もなく株価が全く変わらなかった」ことを想定してください。このとき利益は0円です。

そうすると、同じ期間に10年物日本国債にでも投資していた方が良かったことになります。

仮にこの利率が年0.1%の時、配当として利益が1万円出ていたことになります。この1万円が機会損失です。

これらの対処としては、長期保有でほったらかしとは言え、やはり損切り・利益確定のルールを決めておくことですね。

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後は、他により株価が上がりそうな有望な銘柄が出たら勇気をもって撤退することでしょう

サラリーマンは分散投資がいい。バフェット氏の名言はここだけ無視する

かの有名な投資の神様、バフェット氏は「分散投資はリスクに対するヘッジではなく無知に対するヘッジだ」という名言を残しています。かっこいい。

そんなバフェット氏はもちろん集中投資派です。それもそのはず、バフェット氏は専業投資家で時間があり、機関投資家で情報があり、投資歴50年超のベテランで、素晴らしい能力の持ち主です。

サラリーマンで時間がなく、個人投資家で情報がなく、投資歴が少なく、普通の能力しか持たないわれわれは、ぜひ分散投資で無知に対してヘッジしましょう。

一般的な話でいえば、分散投資は損失リスクを軽減します。

まとめ:あらゆる面で、サラリーマンは長期投資・テンバガー狙いが向いている

見てきた通り、サラリーマンには長期投資・テンバガー狙いに加えて分散投資が向いています。

ただ投資スタイルはひとそれぞれなので、自分の性格・嗜好・投資目的にあったものを選べばよいと思います。